最初にBDの字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同BD収録の英語字幕を紹介する。英語字幕は実際の発音と違う場合もあるが、画面表示通りにしている。
アメリカに戻ったマイケルとケイの再会。
【字幕】
外で突然マイケルと出会うケイ。
ケイ「いつ帰ったの?」
マイケル「1年前だ。ずい分たつな。久しぶりだ」
散歩する二人。
マイケル「今、親父を手伝ってる。病気なんだ。とても悪い」
ケイ「嫌じゃなかったの? お父さんのようにはならないと言ったのに」
マイケル「親父は権力を持っている。権力のある者には責任がある。代議士も大統領も」
ケイ「おかしいわ。大統領が人を殺す?」
マイケル「君は変わらない。昔のようなやり方は終わりだ。親父も知ってる。これからは、すべて合法的にやっていく。本当だ。約束する」
ケイ「なぜ会いに来たの? 今頃……手紙も電話もさんざんしたわ」
マイケル「君が必要だ。愛してる」
ケイ「やめて」
マイケル「いや……結婚してくれ」
ケイ「遅すぎるわ」
マイケル「ケイ。何でも言ってくれ。今までの埋め合わせはする。大切な事だ。俺達が求めるのは、愛し合い、共に生き、子供を持つ。俺達の子を。ケイ。お願いだ。愛してる」
マイケルが車にケイを乗せる。
【吹き替え】
外で突然マイケルと出会うケイ。
ケイ「いつ帰ってきたの?」
マイケル「1年前に。ずい分になるね。会えてよかったよ」
散歩する二人。
マイケル「今は父を手伝ってる。体がかなり、弱ってる」
ケイ「でもあなたらしくないわ。お父さんのようにはならないと思ってたのに。そう言ってたじゃない」
マイケル「父は他の組織のトップと変わらないよ。つまりその、大勢に対する責任がある。議員や大統領みたいに」
ケイ「そんなばかな理論がある?」
マイケル「なんで?」
ケイ「議員や大統領は人殺しをさせないわ」
マイケル「そう、僕がばかだと思う? 親父のやり方が通った時代はすでに終わったよ。親父も承知だ。この先5年で、コルレオーネファミリーは完全に合法組織になる。信じてくれ。ビジネスの話はそこまでだ。ケイ」
ケイ「マイケル、どうしてここへ来たのよ。どうして? 今さらあたしにどうしろっていうの? 何年も音沙汰なしだったくせに!」
マイケル「君が必要だから来たんだ。君が好きだから」
ケイ「言わないで、マイケル」
マイケル「頼む。結婚してくれ」
ケイ「もう駄目よ。手遅れよ」
マイケル「頼む、ケイ。これまでの埋め合わせなら、何でもする。言ってくれ、何でも。大事な事なんだ、ケイ。二人の事なんだから。君と僕で人生を切り開くんだ。子供を持つんだよ。僕らの子供を。ケイ。君なしでは駄目だ。愛してるんだ」
マイケルが車にケイを乗せる。
特別完全版にはこの前に二つのシーンが挿入されているのだが、そこにマイケルの変化を読み解くヒントがある。
(その1)アポロニア爆死後、その爆風で吹き飛ばされて気絶していたマイケルが目覚める。
【字幕】
マイケル「アポロニアは?」
トマシーノ「死んだ」
マイケル「(意識もうろうとしながら)ファブリツィオめ。ファブリツィオを、捕まえろ」
(その2)五大ファミリーの会合後、ドンがアメリカに帰ってきたマイケルと話し合う。
【字幕】
マイケル「ソニーの事は? シチリアの件も」
ドン「和平の約束をした」
マイケル「弱さのしるしだ」
ドン「その通りだ」
マイケル「約束はパパのだ。僕のじゃない。僕がやる。僕の責任で」
ドン「まあ、ゆっくり話をしよう」
この両シーンを見るとわかる気がする。
シチリアで失ったものがいかに大きかったか、どれだけその穴を埋めたがっているか、どれほどマイケルが人間性を奪われたか……
だから、ケイとの再会時のマイケルには「失った結婚生活を取り戻したがる復讐鬼」といったイメージがある。
実際にどんな心理状態だったのかは不明だが、せりふから判断すると子供を持ちたい気持ちが強かったのは間違いない。
映画では触れられていないが、原作での爆死前のアポロニアは妊娠していたのだ。
【英語字幕】
外で突然マイケルと出会うケイ。
ケイ「How long have you been back?」
マイケル「I've been back a year. Longer than that, I think. It's good to see you, Kay」
散歩する二人。
マイケル「I'm working for my father now, Kay. He's been sick. Very sick」
ケイ「But you're not like him. You told me you weren't going to become like your father」
マイケル「My father is no different than any other powerful man. Any man who's responsible for other people. Like a senator or president」
ケイ「How naive you sound」
マイケル「Why?」
ケイ「They don't have men killed」
マイケル「Who's been naïve, Kay? My father's way of doing things is over. Even he knows that. In five years the Corleone family is going to be completely legitimate. Trust me. That's all I can tell you about my business. Kay……」
ケイ「Michael, why did you come here? Why? What do you want with me after all this time? I've been calling and writing」
マイケル「I came because I need you. I care for you」
ケイ「Please stop it, Michael」
マイケル「Because……I want you to marry me」
ケイ「It's too late」
マイケル「Please, Kay……I'll do anything you ask to make up for what's happened to us. Because that's important, Kay. Because what's important is that we have each other. That we have a life together. That we have children. Our children. Kay, I need you. And I love you」
マイケルが車にケイを乗せる。
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