邦題: ゴルダ(仮題)
原題: Golda
公開年: 2023年
収録時間: 100分
IMDb評点: 6.4
ジャンル: 伝記、ドラマ、歴史、戦争
出演者: ヘレン・ミレン
監督: ガイ・ナティブ
IMDbのレビューから3つ紹介します。
【その1】
「このヨム・キプール戦争(第四次中東戦争の別称)はなんとか3週間で済んだ。
けれども戦争における意思決定がもたらす甚大なストレスがゴルダに生じていたのは明らかだった。タフなリーダーとしての彼女の立場も同様だ。
彼女にとってその意味は人間らしい感情を犠牲にしたことではない。
むしろ決断を、コミュニケーションを、有能なチームに身を置くことを学んだ……政権には不実な者もいたというほのめかしも劇中にはあったが。
ベギン(元イスラエル首相)とサーダート(元エジプト大統領)がサインする「エジプト・イスラエル平和条約」がまとまるまでゴルダは生きた(亡くなったのは発効直前)。
評判は悪いが彼女のリーダーシップによって成立した条約だ。
ミレン氏自身がエリザベス2世の役でアカデミー主演女優賞を受賞した『クィーン』よりも、第二次大戦中のウィンストン・チャーチル役でオスカーの主演男優賞を獲得したゲイリー・オールドマンによる『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』によく似た映画である」
【その2】
「ストーリーのもうひとつの興味深い要素はヘンリー・キッシンジャー(当時のアメリカ合衆国国務長官)とのやりとりにある。
ネタバレは避けたいので代わりにこう勧める。始終水面下で展開する2人の交流に目を凝らせ、と。
本作は伝記のふりをした歴史の授業である」
【その3】
「ゆっくりしたペースと勝ち誇る結末ではないところに多くの人が興味を失うのではないか。
だが、私はそこに斬新な誠実を感じた。
政治は面倒くさいものであり多くの過ちで成り立っている。クリーンな勝利などない。
この映画に私が抱いたいちばんの不満はまとめを急いだことだ。時間的に大きく先へジャンプしてしまい出来事に物語としての説得力がなかった。
かなりの汚点である。そうでなければ歴史を扱う平均的な伝記映画をはるかに上回れたのに」
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