映画『ブラック・バッグ(仮題)』  ―2025年全米週末興収トップ10作品(スリラー編4)―

           Amazon  Music          /          Black  Bag                 邦題: ブラック・バッグ(仮題)      原題: Black Bag     公開年: 2025年    収録時間: 93分    IMDb評点: 7.2    ジャンル: ドラマ、ミステリー、ロマンス、スリラー     出演者: ケイト・ブランシェット、マイケル・ファスベンダー、ピアース・ブロスナン      監督: スティーヴン・ソダーバーグ      概要: 極秘のソフトウェアを流出させた者を見つけるよう指示された英国諜報員が同じ諜報員の妻を疑い調査する ランクイン回数: 3回(3月30日時点) IMDbのレビューから7つ紹介します。 【その1】 「ある秘密諜報員が裏切りの疑いをかけられ、同じ諜報員である彼女の夫が、結婚と世界のどちらがより重要かを決めなければならなくなる。 これが本作の設定である」 【その2】 「クールな人々がクールな服を着てクールなことをし、危機に直面してもクールに振る舞う。 そんな90分を楽しみたいか? もしもそうなら、この一本はあなたにぴったりだ」 【その3】 「よく見る普通のスパイスリラーではない。大部分が会話だ。それも大量の。 それを、仕事も私生活もお互いの狭い活動範囲やベッドのなかで…

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映画『ポセイドン・アドベンチャー』は今、どう見られているのか?  ―人気作の現在地(スリラー編2)―

  Amazon Video / ポセイドン・アドベンチャー      邦題: ポセイドン・アドベンチャー    原題: The Poseidon Adventure   公開年: 1972年  収録時間: 117分  IMDb評点: 7.1  私的評価: 8.9  ジャンル: アクション、アドベンチャー、ドラマ、スリラー   出演者: ジーン・ハックマン、アーネスト・ボーグナイン、レスリー・ニールセン    監督: ロナルド・ニーム    概要: 大津波によって転覆した豪華客船の乗客たちが船から脱出しようと全力で行動する 2022年以降に投稿されたIMDbレビューから10本紹介します。 そのあとにコメントを記しています。 【50年たとうが……】 「50年たっても『ポセイドン・アドベンチャー』はあらゆる面において素晴らしい一本であり、鑑賞して当然なほどの鉄板映画である。 見て楽しくない人がいるとは想像しにくいので誰にでも喜んでおすすめする」 【パニックもののベスト3とは……】 「CGが過剰に使われるようになる前の1970年代にパニック映画のベスト3が生まれた。 まずは70年の『大空港』。そして72年はこの『ポセイドン・アドベンチャー』。最後に74年の『大地震』だ。 その後もパニック映画は公開されつづけたものの、どれもがこの3つと比べられるようになった。 私は映画館で最初に出会…

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映画『ラスト・ブレス(仮題)』  ―2025年全米週末興収トップ10作品(スリラー編3)―

          Amazon  Music          /          Last  Breath                邦題: ラスト・ブレス(仮題)      原題: Last Breath     公開年: 2025年    収録時間: 93分    IMDb評点: 6.9    ジャンル: ドラマ、スリラー     出演者: ウディ・ハレルソン、シム・リウ、フィン・コール、クリフ・カーティス      監督: アレックス・パーキンソン      概要: 事故で深海に沈んだ仲間を救おうとダイバーたちが必死の活動をする ランクイン回数: 3回(3月16日時点) IMDbのレビューから5つ紹介します。 【その1】 「2019年にアレックス・パーキンソン監督は、2012年に起きた深海事故について本作と同名のドキュメンタリーを撮った。 そして彼はそのタイトルを使って同じ事故の映画を、今度は長編ドラマとして監督した。 この作品は“地球上でもっとも危険な仕事のひとつ”に従事する飽和潜水士の話だ。 劇中での彼らの仕事は、北海海底にあるガスパイプラインのメンテナンスである」 【その2】 「見た。衝撃だった。ただ海底に到達するために彼らが手がける技術や事柄のすべてが。 月に行くのと変わらないほど複雑に見える。なんともすごいし、なんともハードワークだ」 …

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映画『コンパニオン(仮題)』  ―2025年全米週末興収トップ10作品(スリラー編2)―

        Wikipedia     /     Companion              邦題: コンパニオン(仮題)      原題: Companion     公開年: 2025年    収録時間: 97分    IMDb評点: 7.3    ジャンル: SF、スリラー     出演者: ソフィー・サッチャー、ジャック・クエイド、ルパート・フレンド      監督: ドリュー・ハンコック      概要: 湖畔の屋敷に集まった仲間たちのひとりが自分を人間ではないと知って暴走しはじめる ランクイン回数: 3回(2月16日時点) IMDbのレビューから5つ紹介します。 【その1】 「間違いなくダークコメディーであり、予想外のバイオレンスが満載だ。 ソフィー・サッチャーの仕事ぶりは素晴らしいものだった。それどころか本作の全俳優に敬意を表する。 彼らは与えられたキャラを最大限に生かしていた。 映画が終わりに近づくまで登場人物たちを好きにも嫌いにもなりにくく、誰を応援すべきかの判断さえ難しかった。 その予測できないところに夢中になった」 【その2】 「サスペンスを高めようとありきたりのジャンプスケアに頼ったりしていない。 かわりに、真っ昼間でもただよう不安な雰囲気をつくりあげた。 せりふ、進行ペース、そして印象的な間が規則正しく連動し、安っぽい仕掛けに頼…

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映画『エミリー・ザ・クリミナル』  ―2022年全米興収トップランク作品(掘り出し物スリラー)―

      Amazon  Music      /      エミリー・ザ・クリミナル            邦題: エミリー・ザ・クリミナル      原題: Emily the Criminal     公開年: 2022年    収録時間: 97分    IMDb評点: 6.7    ジャンル: クライム、ドラマ、ミステリー、スリラー     出演者: オーブリー・プラザ、テオ・ロッシ      監督: ジョン・パットン・フォード      概要: 前科のせいで良い仕事につけない女性が闇バイトで稼ぐようになり生活が急変する IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「彼女が食品配達の仕事からクレジットカード詐欺にたやすく誘惑されたのは理解できる。 7万ドルの学費ローン、中途半端な学位、そして加重暴行と飲酒運転の消せない前科を考えれば。 監督兼脚本のジョン・パットン・フォードが展開するエミリーの物語の明快さと緊張感は称賛に値する。 観客の誰もがすぐに共感できる。 貧しいままでいるか、十分なお金を稼いで借金を返済し快適に暮らすかという彼女のジレンマに」 【その2】 「個人的なドラマとより広範な社会問題を巧みに組み合わせた力強い映画だ。 言葉を失うほどにスリリングで考えさせる旅へあなたは連れていかれる」 【その3】 「『アトミック・ブ…

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映画『ベイビーガール』  ―2025年全米週末興収トップ10作品(スリラー編1)―

          Amazon   Music        /        ベイビーガール                 邦題: ベイビーガール      原題: Babygirl     公開年: 2024年    収録時間: 114分    IMDb評点: 6.5    ジャンル: クライム、ドラマ、ミステリー、スリラー     出演者: ニコール・キッドマン、ハリス・ディキンソン、アントニオ・バンデラス      監督: ハリナ・ライン      概要: 家族のいるハイテク企業の女性CEOがインターンの若い男性と危険な不倫関係に陥る ランクイン回数: 3回(1月12日時点) IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「エロティックスリラーのセックスシーンは、色っぽく、情熱的で、みだらなものだ。空想的と言ってもいい。 ところがこの映画のそれはじつに自然で、野暮ったいときすらある。 主人公のロミー(ニコール・キッドマン)と不倫相手のサミュエル(ハリス・ディキンソン)の間には、気まずい沈黙、次はどうしようかという戸惑い、親しくなることへの不安がある。 結果的にこちらは傍観者の気分になってくる。 しかしながら、観客としてはそこが長所でもあり短所でもある。 長所は現実味があることだ。ひょっとしたら共感できるほどに。 一方の短所は、大半が見ていられないところだ。 ロミーの過去や暗…

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映画『オーダー』  ―2025年全米興収トップランク作品(スリラー編1)―

        Amazon  Video      /      オーダー              邦題: オーダー      原題: The Order     公開年: 2024年    収録時間: 116分    IMDb評点: 6.8    ジャンル: クライム、ドラマ、スリラー     出演者: ジュード・ロウ、ニコラス・ホルト、タイ・シェリダン      監督: ジャスティン・カーゼル      概要: FBI捜査官が白人至上主義のテロリスト集団「ジ・オーダー」を追う、ノンフィクション本に基づいたクライムスリラー IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「ニコラス・ホルト演じるテロ集団のリーダーは銀行や現金輸送車を襲いつづける。 より大きな計画であるアメリカ国内でのテロ行為に役立てる資金が欲しいのだ。 彼の望みは政府の建物を、最終的にはホワイトハウスそのものを爆破することだ」 【その2】 「たしかに珍しさのないストーリー構成である。が、それでもはっきりと独自性のある映画に見える。 暴力と白人優越主義の描き方が不快なほどに印象的で、背筋がゾッとする瞬間も一度や二度ではない。 『ヒート』同様、めったに同じシーンに出ないキャラ同士が全体にわたり二本立てのようにやっていて、じつにうまいものだった」 【その3】 「圧倒されるほどではな…

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ネット映画『セキュリティ・チェック』  ―2025年ネット映画人気作品(スリラー編1)―

        Wikipedia      /      Carry-On              邦題: セキュリティ・チェック      原題: Carry-On     公開年: 2024年    収録時間: 119分    IMDb評点: 6.5    ジャンル: アクション、クライム、ドラマ、ミステリー、スリラー     出演者: タロン・エガートン、ジェイソン・ベイトマン、ソフィア・カーソン、ダニエル・デッドワイラー      監督: ジャウマ・コレット=セラ      概要: 空港の手荷物検査係が何者かの脅迫によって危険物質の入ったトランクの通過を許してしまう      配信: ネットフリックス IMDbのレビューから3つ紹介します。 【その1】 「現実感を追いすぎずに純粋なアクションやスリルを届ける。そんな映画を探し求めている人には最適な選択だ。 1990年代のアクションスリラーを思い起こさせる。 あのころの観客は細部のもっともらしさをいちいち気にすることなく興奮のなかに埋没できた」 【その2】 「われらがヒーロー(タロン・エガートン)の敵は、いつもは好感をもたれる側のジェイソン・ベイトマンだ。ただ私にすれば、彼にこの役は合わない。 AI時代に言うなら、いかにもコンピューターがつくりだしたかのように見えるのが、主人公の恋人を演じるソフィア・カーソンである。 …

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映画『異端者の家』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(スリラー編10)―

             Amazon   Music         /         Heretic                   邦題: 異端者の家      原題: Heretic     公開年: 2024年    収録時間: 111分    IMDb評点: 7.2    ジャンル: ホラー、スリラー     出演者: ヒュー・グラント、ソフィー・サッチャー、クロエ・イースト      監督: スコット・ベック、ブライアン・ウッズ      概要: モルモン教の布教に訪れた2人のシスターに変人の家主が奇妙なゲームを仕掛ける ランクイン回数: 3回(11月24日時点) IMDbのレビューから5つ紹介します。 【その1】 「モルモン教の布教活動をするうら若い2人のシスター、バーンズとパクストンの話を語るホラー映画である。 訪問先は彼女らの宗教についてより知りたがっている男性のリード氏だ。 相手を改心させられそうとうぶな彼女たちが思う一方で、リード氏には別の意図があった。 彼は2人の信仰心を試すつもりだったのだ。じつに独特かつ非情な手段で。 わずかな人物とセットしか出てこないこの手の映画に私はいつも弱い。 役者さんたちでも他のアーティストでも、限られた手段でできることを真に見せる場がそこにあるからだ。それだけ」 【その2】 「リード役のヒュー・グラントは過去最…

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映画『教皇選挙』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(スリラー編9)―

            Amazon   Music         /         Conclave                  邦題: 教皇選挙      原題: Conclave     公開年: 2024年    収録時間: 120分    IMDb評点: 7.6    ジャンル: ドラマ、スリラー     出演者: レイフ・ファインズ、スタンリー・トゥッチ、ジョン・リスゴー、セルジオ・カステリット、イザベラ・ロッセリーニ      監督: エドワード・ベルガー      概要: ローマ教皇を選ぶ手続きである「コンクラーベ」の運営を任された枢機卿が教会を揺るがしかねない秘密を知ってしまう ランクイン回数: 3回(11月10日時点) IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「手に汗にぎり息をこらす状態がずっとつづく。そうなることがたしかな素晴らしい映画だ。 エドワード・ベルガー監督の構想が、考えうるほぼすべての点で完璧に実現している。 主役のローレンス枢機卿を信じがたい凄さで演じたレイフ・ファインズはオスカーに値する。 ローレンスはスピーチでこう言う―― “私が何よりも恐れるようになった罪がひとつあります。それは確実性です。確実なばかりで疑念がなくなれば、謎はなくなります。そうなれば、信仰の必要がないことになるのです……”。 絶対確実な恐怖がそこにある」 …

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映画『ア・ディファレント・マン(仮題)』  ―2024年全米興収トップランク作品(スリラー編5)―

        Amazon   Music       /       A  Different  Man              邦題: ア・ディファレント・マン(仮題)      原題: A Different Man     公開年: 2024年    収録時間: 112分    IMDb評点: 7.4    ジャンル: コメディ、スリラー     出演者: セバスチャン・スタン、レナーテ・レインスヴェ、アダム・ピアソン      監督: アーロン・シンバーグ      概要: 顔面を変形させる遺伝子疾患のあった俳優が実験的な治療によって違う風貌を手に入れ別の人間になりすます IMDbのレビューから3つ紹介します。 【その1】 「タイトル(注:原題は「違う男」の意)にあるように、セバスチャン・スタン演じる奇形のキャラの前にチャンスが現れ、彼は人生を一変させる試みを経験する。 きたる一大事(良いことと、じつにじつに悪いこと)のまさにスタートとなるものだ。 何が本物であり、自分は誰なのか? 映画がスリラー系、またはホラーとも言えそうなジャンルへと転換するにしたがい、問いは深い真実に迫っていく」 【その2】 「容姿のせいで気後れしてためらいがちになる主人公エドワードは、外見や背丈をもてはやす社会で自分の価値を見いだせない。 彼が気づいていないのは、内なる自己におもしろさや複雑…

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映画『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(スリラー編7)―

  Amazon  Music  /  スピーク・ノー・イーブル 異常な家族        邦題: スピーク・ノー・イーブル 異常な家族      原題: Speak No Evil     公開年: 2024年    収録時間: 110分    IMDb評点: 7.1    ジャンル: ドラマ、ホラー、スリラー     出演者: ジェームズ・マカヴォイ、マッケンジー・デイヴィス、アシュリン・フランチオージ      監督: ジェームズ・ワトキンス      概要: 縁あってイギリスの田舎家に招かれたアメリカ人一家が、招待主のカップルの奇妙な行動に不安をつのらせる。デンマーク映画『胸騒ぎ』のリメイク ランクイン回数: 3回(9月29日時点) IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「ジェームズ・マカヴォイはなんとエネルギッシュな人か。 正直言って、今後はどんなホラー映画でもこの男を使ってほしい。とりわけ悪役として。 めちゃくちゃにうまいのだ。 まるでこうささやいているかのようである――“俺様がどのシーンも盗み取っているところを見てくれ”。 で、たしかに、彼はそうしている。 いかなる。ときも」 【その2】 「この映画は観客が(良い意味で)引いてしまう独特な瞬間を提供している。問題のカップルがする会話にそれはある。 胸騒ぎがしてくる。間違いなく。 とく…

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映画『ブリンク・トゥワイス』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(スリラー編6)―

          Amazon   Music         /         Blink   Twice                邦題: ブリンク・トゥワイス      原題: Blink Twice     公開年: 2024年    収録時間: 102分    IMDb評点: 6.9    ジャンル: ミステリー、スリラー     出演者: ナオミ・アッキー、チャニング・テイタム、クリスチャン・スレーター      監督: ゾーイ・クラヴィッツ      概要: 億万長者から彼の所有する島でのバケーションに誘われた女性が、夢のようなもてなしを受けながらも何かがおかしいと感じはじめる ランクイン回数: 3回(9月8日時点) IMDbのレビューから4つ紹介します(【その4】にはネタバレが含まれています)。 【その1】 「明らかによくできているが、じつに不快でもある。見ながら深刻な動揺とものすごい不安を感じた」 【その2】 「きわめてコンパクトな尺である。感触としてこのペースはまさに理想的だった。 本題に入るまで少々長すぎだったとはいえ、全編を通しじつに効果的に緊張と謎が積み上げられている。 観客はハラハラしっぱなしで、先が知りたくてしかたなくなる。 ついでに言うと、ストーリーの最後の最後がちょっと妙で、幾分ばたついてる感もある。2、3の矛盾点や疑問点があった」 …

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映画『スキンケア(仮題)』  ―2024年全米興収トップランク作品(スリラー編2)―

            Amazon   Music         /         Skincare                  邦題: スキンケア(仮題)      原題: Skincare     公開年: 2024年    収録時間: 96分    IMDb評点: 6.0    ジャンル: スリラー     出演者: エリザベス・バンクス、ルイス・プルマン、MJ・ロドリゲス      監督: オースティン・ピータース      概要: スキンケアで有名な美容師のビジネスが何者かの妨害工作によって脅かされていく IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「視覚的な方法で、本気になってハリウッドの狂気を見せている。 虚栄心やナルシシズムを描くためだがハリウッドセレブを取り巻く状況もなんとなくわかる。 ソーシャルメディアを使った宣伝やセルフマーケティングのネタを通し、エゴのぶつかり合いと美容業界をよくあるパターンで笑っている」 【その2】 「おかしな面、感動的な面、そして怖い面がある。暴力もあるが多くはない。 大部分サスペンス系の映画で、先が知りたくてしかたなくなる。 誰がどう動いているのかわかったと思いきや、そうでもなかったりする。 いったいどうなってしまうんだ型のよくできたドラマチックなスリラーである」 【その3】 「すべて…

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映画『あやまち』  ―2024年全米公開掘り出し物作品(スリラー編4)―

       Wikipedia      /      Last  Summer             邦題: あやまち      原題: L'Été dernier(英題:Last Summer)     公開年: 2023年    収録時間: 104分    IMDb評点: 6.4    ジャンル: ドラマ、スリラー     出演者: レア・ドリュッケール、オリヴィエ・ラブルダン、サミュエル・キルヒャー、クロチルド・クロ      監督: カトリーヌ・ブレイヤ      概要: 継息子と不倫関係になってしまった継母の女性が、家族と自身のキャリアを危険にさらしていく。デンマーク映画『罪と女王』をリメイクしたフランス映画 IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「初期の段階でお互いに惹かれ合ったアン(レア・ドリュッケール)とテオ(サミュエル・キルヒャー)はまったく焼けるような熱さで、その関係は自然な感じで進展していく。 それなのに映画は浮き足立つことがない。 一線を越えて、いかにもなメロドラマやそそる話になったりしないのだ」 【その2】 「監督はわかりやすいせりふを用いることなくストーリーを語り、多くを伝えている。 ミザンセーヌのみを使っているのだ。 言うまでもなく、それが映画のすべてである。 ミザンセーヌでストーリーを語ることが」 【…

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映画『トラップ』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(スリラー編5)―

         Wikipedia        /        Trap               邦題: トラップ      原題: Trap     公開年: 2024年    収録時間: 105分    IMDb評点: 6.2    ジャンル: クライム、ホラー、ミステリー、スリラー     出演者: ジョシュ・ハートネット、アリエル・ドノヒュー、サレカ・ナイト・シャマラン      監督: M・ナイト・シャマラン      概要: コンサート会場に敷かれたFBIの警備網を中にいた連続殺人犯が必死に逃れようとする ランクイン回数: 3回(8月18日時点) IMDbのレビューから3つ紹介します。 【その1】 「よく言えば、適度な量のサスペンスとエンタメを提供するしっかりしたスリラーだ。 画期的でないことはたしかである。 予測どおりの結末、むらのあるペース、また比較的ゆったりした語り口のせいで、惜しいどころではない出来になってしまった。 ちょっとのスリルとサスペンス、およびまあまあのストーリーで満足できる人なら見てみてもいいだろう。 とにかく深いものは期待しちゃいけない」 【その2】 「これほどの映画でありながら低い評価がされているのはほんとうにショックだ。全体的な雰囲気に真の問題があるのではないか…… 傑作でないことは認めざるをえないが、これまでのM・ナイト・…

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映画『ツイスターズ』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(スリラー編4)―

    Amazon  Poster    /    ツイスターズ          邦題: ツイスターズ      原題: Twisters     公開年: 2024年    収録時間: 122分    IMDb評点: 7.1    ジャンル: アクション、アドベンチャー、スリラー     出演者: デイジー・エドガー=ジョーンズ、グレン・パウエル、アンソニー・ラモス      監督: リー・アイザック・チョン      概要: 高精度の予報システムをつくる目的で竜巻を追う研究者たちを描いた『ツイスター』の続編 ランクイン回数: 3回(8月4日時点) IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「グレン・パウエルとデイジー・エドガー=ジョーンズに引きつけられた。チャーミングだ。 最高の掛け合いと相性である。おかげでのろい場面もじつにうまくいった。 とにかく楽しい、誰が見ても大丈夫な映画だ。 ばかげたアクションとか、ドラマとか、グッとくる間とか、うっとりしそうなロマンスやコメディまである。 完璧な映画ではないかもしれないがサマーシーズンのヒット作としては申し分ない。 素晴らしい空想の世界と楽しさを与えてくれる」 【その2】 「ちょっとありがちで予測どおり過ぎ、と思う人もいるかもしれない。まったくごもっともだ。 同じことが『トップガン マーヴェリック』にも言…

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映画『ザ・ラスト・ストップ・イン・ユマ・カウンティ(仮題)』  ―2024年全米公開掘り出し物作品(スリラー編3)―

Wikipedia / The Last Stop in Yuma County      邦題: ザ・ラスト・ストップ・イン・ユマ・カウンティ(仮題)      原題: The Last Stop in Yuma County     公開年: 2023年    収録時間: 90分    IMDb評点: 6.9    ジャンル: クライム、スリラー     出演者: ジム・カミングス、ジョスリン・ドナヒュー、リチャード・ブレイク      監督: フランシス・ガルッピ      概要: アリゾナ州ユマ郡のダイナーでガス欠による足止めを食っていたセールスマンの前に逃亡中の銀行強盗団が現れる IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「『ナチュラル・ボーン・キラーズ』を少々、それと『フロム・ダスク・ティル・ドーン』を思い出した。 共通点はちょっと変わっていること、じつにスタイリッシュな撮り方であること、また劇中のあらゆる人物が堂々とした態度や演技力で役割を果たしていることだ。 次に何が起こるのか全然わからない、そんな普通じゃない映画のひとつである。 事態が発生するとそれ以上に突拍子のないものは出てきそうもないと思うところだが、出てくる! のろさもだるさもない。ばかげてもいない。 山ほどの意外性をもつこの上なくすごいアドベンチャー。 それだけだ」 【その2】 「…

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映画『けものがいる』  ―2024年全米公開掘り出し物作品(スリラー編2)―

          Amazon     Music          /          La   Bête                邦題: けものがいる      原題: La Bête(英題:The Beast)     公開年: 2023年    収録時間: 146分    IMDb評点: 6.8    ジャンル: ドラマ、ロマンス、SF、スリラー     出演者: レア・セドゥ、ジョージ・マッケイ      監督: ベルトラン・ボネロ      概要: 人間の感情を害悪としAIに社会を管理させる近未来で、ある女性がDNAを浄化する処置によって感情を消すことを選択する IMDbのレビューからひとつだけ紹介します。 「3つの異なる時代を舞台とする映画である。 (中略) ボネロ監督は一定の間隔でフラッシュバックやフラッシュフォワードを使っている。 圧倒される思いがするようなら、それはおそらくストーリーの展開をきちんと処理できているからだ。 さらに厄介なことに、監督は映画のトーンや内容を最後まで変えつづける。 時代物(舞台は1910年のパリ)から、スリラーあるいはホラー映画(2014年のロサンゼルス)へ、そしてディストピアのSF映画(2044年のパリ)へと移行するのだ。 それぞれが独特な映画スタイルで撮られたその3つのパレットを使い、監督は深刻なばかりの問題を投げかける。 …

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映画『シビル・ウォー アメリカ最後の日』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(スリラー編2)―

        Amazon    Music        /        シビル・ウォー              邦題: シビル・ウォー アメリカ最後の日      原題: Civil War     公開年: 2024年    収録時間: 109分    IMDb評点: 7.6    ジャンル: アクション、アドベンチャー、スリラー     出演者: キルスティン・ダンスト、ヴァグネル・モウラ、ケイリー・スピーニー      監督: アレックス・ガーランド      概要: 専制国家となった近未来のアメリカで激化する新たな内戦をジャーナリストのチームが追う ランクイン回数: 3回(4月28日時点) IMDbのレビューから5つ紹介します。 【その1】 「この戦争がなぜ起きているのか理由はまったくわからない。 正義の戦争だからかもしれない。ひょっとしたらいかれた休戦派の反抗なのか。 そういった情報は提供されない。それがあると、きわめて重要なメッセージの妨げになってしまうばかりなのだろう―― 戦争は地獄、という。 また、政治的な不一致を理由として同じアメリカ人に地獄へ行けと命じるなら用心しろ、という。 結果は思い描いていたものよりはるかに暗く呪わしいかもしれないのだ」 【その2】 「私にはゾッとするような映画である。 起こりうる未来であることが主な理由だ。確率的…

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