映画『ザ・ウーマン・イン・ザ・ヤード(仮題)』  ―2025年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編7)―

     Amazon  Music     /     The  Woman  in  the  Yard           邦題: ザ・ウーマン・イン・ザ・ヤード(仮題)      原題: The Woman in the Yard     公開年: 2025年    収録時間: 88分    IMDb評点: 5.2    ジャンル: ドラマ、ホラー、スリラー     出演者: ダニエル・デッドワイラー      監督: ジャウム・コレット=セラ      概要: 庭に突然現れた全身黒ずくめの女性によって田舎の一家が脅かされるようになる ランクイン回数: 3回(4月13日時点) IMDbのレビューから5つ紹介します。 【その1】 「つらい喪失があった後、農場のくたびれた家屋で2人の子どものためになんとかやっていこうとする母親が描かれる。 電気はないし冷蔵庫も空っぽの彼らは山ほどの不安を抱えながらかろうじて暮らしている。 やがて庭にえたいの知れない黒衣の女性がどこからともなく現れ、ただ座っているようになる。 ゾッとする謎めいた言い回しをすることで非常に不気味なエネルギーを発しながら」 【その2】 「ホラーの要素がありながらも素晴らしい心理ドラマとなった映画だ。 ホラー面には、鬱、罪悪感、悲しみ、自殺の寓意が巧みに込められている」 【その3】 「映…

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映画『チャイルド・プレイ(1988)』は今、どう見られているのか?  ―人気作の現在地(ミステリー&ホラー編5)―

     Amazon  Video   /   チャイルド・プレイ         邦題: チャイルド・プレイ    原題: Child's Play   公開年: 1988年  収録時間: 87分  IMDb評点: 6.7  私的評価: 6.8  ジャンル: ホラー、スリラー   出演者: キャサリン・ヒックス、クリス・サランドン、ブラッド・ドゥーリフ    監督: トム・ホランド    概要: 息子の欲しがる人形を安く手に入れた母親が、連続殺人犯の魂が宿っていると知らずにプレゼントしてしまう 2023年以降に投稿されたIMDbレビューから10本紹介します。 そのあとにコメントを記しています。 【この映画のマジックとは……】 「彼はほんとうの生き物みたいに動く。本作のマジックの大部分はそこにあるのだろう」 【声の演技がとても……】 「チャッキー役のブラッド・ドゥーリフによる声の演技は傑出している。 このキャラクターにシリーズの代名詞となる邪悪な魅力とブラックユーモアを吹きこんだ」 【スタイルのかたまり……】 「小さな男の子みたいな人形がひどく凶暴な騒ぎを起こしたり、汚い言葉や脅し文句を吐き出してばかりいる。 見ていてなんともおかしかった。 何はともあれ、チャッキーというキャラはスタイルのかたまりだ」 【恐怖への飛び込み台…

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映画『死霊館』は今、どう見られているのか?  ―人気作の現在地(ミステリー&ホラー編4)―

         Amazon  Video       /       死霊館             邦題: 死霊館    原題: The Conjuring   公開年: 2013年  収録時間: 112分  IMDb評点: 7.5  私的評価: 6.3  ジャンル: ホラー、ミステリー、スリラー   出演者: ヴェラ・ファーミガ、パトリック・ウィルソン    監督: ジェームズ・ワン    概要: 越してきた田舎の一軒家に悪霊が棲んでいると知ったファミリーが、超常現象の研究で有名な2人(実在したウォーレン夫妻)に助けを求める。「死霊館ユニバース」の1作目 2024年以降に投稿されたIMDbレビューから10本紹介します。 そのあとにコメントを記しています。 【お化け屋敷の……】 「ホラー映画におけるお化け屋敷のサブジャンルを復活させたと評されている作品だ」 【カメラの動きはどれも……】 「他の人がただ模倣しそうなところを、ジェームズ・ワンは革新する。 それぞれのシーンが丹念につくられていて、カメラの動きはどれもが計算された愛撫、あるいは平手打ちのようだ」 【屋敷自体が……】 「撮影監督は光と影を独自に使い、それ自体をキャラにしてこの屋敷を変貌させた。 秘密と悲しみの染みつく朽ちかけた遺物として」 【演技のすべてが……】 「演技…

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映画『ザ・モンキー(仮題)』  ―2025年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編5)―

           Amazon  Music         /         The  Monkey                 邦題: ザ・モンキー(仮題)      原題: The Monkey     公開年: 2025年    収録時間: 98分    IMDb評点: 6.4    ジャンル: ホラー     出演者: テオ・ジェームズ、タチアナ・マスラニー、イライジャ・ウッド      監督: オズ・パーキンス      概要: 双子の兄弟が、失踪した父親が残したおもちゃのサルが呪われていることに気づく ランクイン回数: 3回(3月9日時点) IMDbのレビューから7つ紹介します。 【その1】 「血、混沌、そしてブラックユーモアが好きならとても楽しめる一本だ」 【その2】 「「死霊館ユニバース」のアナベル人形を連想させる」 【その3】 「この悪ふざけはまともじゃない。『チャイルド・プレイ』と『デスノート』が影響しているのは明らかだが、その2つとは違う」 【その4】 「もうひとつの『ファイナル・デスティネーション』と考えてほしい。とくに第3幕は正気を失った演出となっている」 【その5】 「大笑いできるほどではないがスクリーン上の狂気にニヤニヤクスクスとしたくなる。それは否定しがたい奇妙な衝動だ。 暴力…

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映画『ハート・アイズ(仮題)』  ―2025年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編4)―

            Amazon   Music       /       Heart  Eyes                   邦題: ハート・アイズ(仮題)      原題: Heart Eyes     公開年: 2025年    収録時間: 97分    IMDb評点: 6.5    ジャンル: コメディ、ホラー、ミステリー     出演者: オリヴィア・ホルト、メイソン・グッディング      監督: ジョシュ・ルーベン      概要: バレンタインデーになるとカップルをつけ狙って殺す連続殺人犯“ハート・アイズ”がまたもや現れる ランクイン回数: 3回(2月23日時点) IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「主人公2人の相性や笑えるやりとりが楽しかった。映画のペースもよかった。 殺しはかなりの恐ろしさだから、その点ほとんどのホラーファンのかゆいところに手が届いていると言えそうだ。 私はロマコメのファンではないがホラーは大好きである。こういったものはまさに好みだ」 【その2】 「映像には『ソウ』を思わせるおもしろさがあるも今ふうの軽いタッチになっている。 しっかりした演技だし、ジョークはタイムリー。若い客にも年配の客にもアピールする」 【その3】 「コメディの側面が私にとっては最大の問題だろう。すべてが強引すぎて不自然…

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映画『プレゼンス 存在』  ―2025年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編3)―

          Amazon  Music        /        プレゼンス  存在                邦題: プレゼンス 存在      原題: Presence     公開年: 2024年    収録時間: 84分    IMDb評点: 6.7    ジャンル: ドラマ、ホラー、スリラー     出演者: ルーシー・リュー、クリス・サリヴァン      監督: スティーヴン・ソダーバーグ      概要: 郊外の邸宅へ引っ越してきた4人家族の毎日をその家にすむポルターガイストがながめる ランクイン回数: 1回 IMDbのレビューから5つ紹介します。 【その1】 「完全に幽霊の視点から撮られており、心に残るワンカットのシーンをつなげながら、観客を亀裂の入った家族の物語に引きこむ。 (中略) 昔ながらの怖さはないが深く心を打つ。 何も期待せずに行くと、おそらくはすすり泣きながら見終わることになるだろう。 私のように」 【その2】 「楽しかった。 幽霊話を異なる視点で語ったなかなかの小編である。シリーズ化してもうける気もなさそうだ。 すっきりとした必要最小限の語りである」 【その3】 「印象的な撮影やルーシー・リューとクリス・サリヴァンの力強い演技など注目すべき要素もある。 が、期待させられた心理的恐怖はな…

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映画『ウルフマン(仮題)』  ―2025年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編2)―

           Amazon   Music          /          Wolf  Man                 邦題: ウルフマン(仮題)      原題: Wolf Man     公開年: 2025年    収録時間: 103分    IMDb評点: 5.9    ジャンル: ホラー     出演者: クリストファー・アボット、ジュリア・ガーナー、サム・ジェーガー      監督: リー・ワネル      概要: ホラー映画を代表する一本である『狼男』のリブート作。何かの動物に襲われた家族思いの父親がえたいの知れない姿に変貌していく ランクイン回数: 2回 IMDbのレビューから5つ紹介します。 【その1】 「とても気に入った。 基本的には昔ながらのホラーだ。狼男のアイデア、人里離れたコテージ、暗い森。すべてがある。 必要な分のジャンプスケアとかなりの暴力や流血もある。 特殊効果はじつに説得力があり、よくある狼男と比べるとこのクリーチャーの外見は非常に独創的だ。 変身したのに彼は明らかに人間のままなのだ」 【その2】 「この物語を超画期的とか革新的とか言うつもりはない。 ただ、地に足のついた人間らしい要素によって楽しい時間をすごせた。 その要素ゆえに、父または夫が狼男になる感染症のもたらす変化に苦しむなか、一家と彼らが経験する…

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映画『ザ・リング』は今、どう見られているのか?  ―人気作の現在地(ミステリー&ホラー編3)―

        Amazon  Video     /     ザ・リング            邦題: ザ・リング    原題: The Ring   公開年: 2002年  収録時間: 115分  IMDb評点: 7.1  私的評価: 6.5  ジャンル: ホラー、ミステリー   出演者: ナオミ・ワッツ、マーティン・ヘンダーソン、ブライアン・コックス    監督: ゴア・ヴァービンスキー    概要: 日本のホラー小説『リング』を映画化した『リング』のリメイク作。見た一週間後に死ぬという呪われたビデオテープの謎を雑誌記者が追う 2024年以降に投稿されたIMDbレビューから7本紹介します。 そのあとにコメントを記しています。 【テレビを消してもずっと……】 「『リング』はホラー作品としてつねに高く評価されてきた。そのわけを理解するのはたやすい。 何度も見返すと恐怖感は薄れるかもしれないが、テレビを消してもずっとあたまを離れない不穏な雰囲気とストーリーをもっている(念のため、部屋から出るときは振り返らないよう!)」 【ストーリーがもう……】 「最近再鑑賞し、この映画のストーリーが実際どのようなものかをちょっとした驚きをもって見つけた。 恐怖はあるものの極めて少ない。 ただ、ここにはあまたのホラー映画と一線を画すストーリーがある。 見ていて夢中になるほんとうによくできた話だ…

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映画『アザーズ』は今、どう見られているのか?  ―人気作の現在地(ミステリー&ホラー編2)―

        Amazon  Video      /      アザーズ            邦題: アザーズ    原題: The Others   公開年: 2001年  収録時間: 101分  IMDb評点: 7.6  私的評価: 6.8  ジャンル: ホラー、ミステリー、スリラー   出演者: ニコール・キッドマン、フィオヌラ・フラナガン、クリストファー・エクルストン    監督: アレハンドロ・アメナーバル    概要: イギリス海峡の島で光過敏性の2人の子を育てる母親が、屋敷内にえたいの知れない何かがいると思いはじめる 2024年以降に投稿されたIMDbレビューから7本紹介します。 その後にコメントを記しています。 【一流のミステリーであるのみならず……】 「不気味な雰囲気の心理ホラー映画だ。見事な脚本による巧みな幽霊話でもある。 すべてのお膳立てをし、最後にそのすべてを明らかにするという素晴らしい仕事をしている。 結末のどんでん返しはかなり衝撃的で予想外だった。またとても悲しく悲劇的だ」 【何度も楽しめるし、キッドマンが……】 「重層的なゴーストストーリーである。はじめて見るときも楽しめるが何度も見直すとさらに素晴らしくなる。 ニコール・キッドマンの演技はすごくいい。彼女は世界のトップ女優の一人であり本作にもそれが表れている。 映画を支えているのは彼女だ」…

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映画『シックス・センス』は今、どう見られているのか?  ―人気作の現在地(ミステリー&ホラー編1)―

     Amazon  Video    /    シックス・センス         邦題: シックス・センス    原題: The Sixth Sense   公開年: 1999年  収録時間: 107分  IMDb評点: 8.2  私的評価: 7.0  ジャンル: ドラマ、ホラー、ミステリー、スリラー   出演者: ブルース・ウィリス、ハーレイ・ジョエル・オスメント    監督: M・ナイト・シャマラン    概要: 死者が見える少年と心に傷を負った精神科医との奇妙な交流を描く、衝撃的結末で有名な大ヒット作 2024年以降に投稿されたIMDbレビューから10本紹介します。 その後にコメントを記しています。 【超常現象ものというだけでなく……】 「ただの映画ではない。恐怖、悲しみ、そして人と人とのつながりについての、心に長く残る探求である。 興味を引く超自然的な謎と感情に深く訴える語りを両立させた手腕によって、とても強力な作品となった」 【ホラー映画に失望していたが……】 「もうホラー映画に驚くことはないと思っていたのに、『シックス・センス』によって何十年もなかった気持ちがよみがえった。 今後もこんな作品があるかもしれないという希望がもてた」 【学生時代も今も……】 「学生時代にはじめて見たのだが今でもみんなにすすめている。 『シックス・センス』は最初か…

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映画『ザ・ダムド(仮題)』  ―2025年全米興収トップランク作品(ミステリー&ホラー編1)―

          Amazon   Music        /        The  Damned                邦題: ザ・ダムド(仮題)      原題: The Damned     公開年: 2024年    収録時間: 89分    IMDb評点: 5.8    ジャンル: ドラマ、ホラー、ミステリー     出演者: オデッサ・ヤング、ジョー・コール、シヴォーン・フィネラン、ロリー・マッキャン      監督: ソルドゥル・パルソン      概要: 厳冬時に陸の孤島と化す漁場にすむ人々が、海岸沖で難破した船の船員たちを食糧不足のせいで見殺しにしてしまう IMDbのレビューから3つ紹介します。 【その1】 「アイスランドの冬の風景を見どころとするじつにうまい撮影だ。音響デザインも効果的である。 見ている間、登場人物たちといっしょに真冬の辺境の地にいる気分になるほどだ。 オデッサ・ヤングは映画自体の、というだけでなく劇中の仲間たちの主役としても素晴らしい。 亡き夫から受け継いだ沿岸の漁場で男性ばかりの一団を率いることに励む寡婦の役を、静かさとさりげなさをもって大胆に演じている」 【その2】 「死体が海岸に打ち上げられはじめると、彼らは自分の行動に、または行動しなかったことに罪悪感を抱くようになる。 悪夢を、そして死んだはずの生存者が村を歩くのを…

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映画『ノスフェラトゥ』  ―2025年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編1)―

        Wikipedia      /      Nosferatu              邦題: ノスフェラトゥ      原題: Nosferatu     公開年: 2024年    収録時間: 132分    IMDb評点: 7.6    ジャンル: ファンタジー、ホラー、ミステリー     出演者: ビル・スカルスガルド、ニコラス・ホルト、リリー=ローズ・デップ、アーロン・テイラー=ジョンソン、エマ・コリン、ウィレム・デフォー      監督: ロバート・エガース      概要: ブラム・ストーカーのホラー小説『吸血鬼ドラキュラ(1897)』を翻案した映画『吸血鬼ノスフェラトゥ(1922)』のリメイク作品 ランクイン回数: 3回(1月12日時点) IMDbのレビューから5つ紹介します。 【その1】 「舞台の時代にいかにも合ったうそくささのないせりふによって映画は思った以上にうまく進行した。あの頃のあの場所に観客を運んでくれるようだ。 せりふは脚本も担当するエガース監督のもうひとつの十八番である」 【その2】 「これほど没入感のある映画は長いことなかった。自分自身が吸血鬼の魔力に魅了されるようだったと言ってもいいほどだ。 ほとんどすべてのホラー映画には引き出せない、言葉にならない恐怖といったものがある」 【その3】 「方向感覚を失わせる悪…

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映画『ワーウルヴズ(仮題)』  ―2024年全米興収トップランク作品(ミステリー&ホラー編4)―

       Wikipedia     /     Werewolves             邦題: ワーウルヴズ(仮題)      原題: Werewolves     公開年: 2024年    収録時間: 93分    IMDb評点: 4.8    ジャンル: アクション、ホラー、スリラー     出演者: フランク・グリロ、カトリーナ・ロー      監督: スティーヴン・C・ミラー      概要: 何らかの要因でスーパームーンの光を浴びるとオオカミ人間に変身してしまう者たちに2人の科学者が立ち向かう IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「しっかりした構想でありながらも、やや精彩を欠いた出来栄えとなった。オオカミ人間のデザインなんか古びた感じでつまらない。 予告編ではエネルギッシュで血まみれの絶叫マシンといったふうだった。『パージ』みたいな。 ところが実際の映画は、どちらかというと低予算でできた「バイオハザード」のゲームのようだ。せりふはださいし、どんでん返しもありきたり。 ただそういった大きな欠点のせいで、あまりのくだらなさゆえに面白味のある映画にもなった。 安っぽいホラーが好きな人にとってはいとしくなりそうな味だ」 【その2】 「オオカミ人間たちがすごい! じつによくできた昔ながらのメークアップだ。40年前のものみたいである。そこはよくできてい…

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映画『Y2K(仮題)』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編19)―

          Wikipedia        /        Y2K                邦題: Y2K(仮題)      原題: Y2K     公開年: 2024年    収録時間: 91分    IMDb評点: 5.2    ジャンル: コメディ、ホラー、SF     出演者: ジェイデン・マーテル、レイチェル・ゼグラー、ジュリアン・デニソン      監督: カイル・ムーニー      概要: コンピュータの誤作動が心配された「2000年問題」が実際に起きていたらと仮定してつくられた歴史改変SFホラー ランクイン回数: 1回 IMDbのレビューから5つ紹介します。 【その1】 「親友たちのこの関係性はまさに最高だった。『スーパーバッド 童貞ウォーズ』の感触がある」 【その2】 「もっとノスタルジックな映画を期待していた。そんなちょっとした瞬間もあったけれど、1999年のころにいる気持ちにはさせてもらえなかった」 【その3】 「惜しい。 構想はちゃんとある。アホなシチュエーションに身を置くことをいとわないキャストもいる。印象に残るものを生み出せる予算もあったようだ。 何がまずかったのか? それは無茶な脚本とだらしない演出である」 【その4】 「たしかに外したジョークは多い。理解できないか、おかしいくらいにひどい…

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映画『スリープ』  ―2024年全米公開掘り出し物作品(ミステリー&ホラー編2)―

         Wikipedia       /       Sleep             邦題: スリープ    原題: 잠(英題:Sleep)   公開年: 2023年  収録時間: 95分 IMDb評点: 6.6  ジャンル: コメディ、ホラー、ミステリー、スリラー   出演者: チョン・ユミ、イ・ソンギュン    監督: ユ・ジェソン    概要: 夢遊病を患う夫の行動が日々ひどくなることで妻が苦悩を深めていく IMDbのレビューから3つ紹介します。 【その1】 「これは遊び心のある仕業だ。ジャンルについての予想を裏切られる。 よくあるホラーのパターンを興味深い方法で使う設定になっており、凝ったメロドラマやありふれたものには屈していない。 その熟練の演出には多くの賛辞がよせられそうだ。 ユ・ジェソン監督はユーモアとホラーを立派に両立させた。 同氏によるいたずらっぽい脚本で観客は目に入るものが超常現象なのかじつは心理面の問題なのかがわからなくなる。 その監督を大いに助けるのが、イ・ソンギュン(公開当時、畏敬の念を起こさせるほどの俳優だった)といつだってかわいいチョン・ユミである」 【その2】 「この映画の素晴らしい点は、登場人物たちと同じように、最後まで実際に何が起きているのかわからないところだ。 夫は精神障害なのか? 睡眠障害があるのか? 幽霊なのか…

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映画『スマイル2』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編18)―

        Amazon  Video     /     スマイル2              邦題: スマイル2      原題: Smile 2     公開年: 2024年    収録時間: 127分    IMDb評点: 7.2    ジャンル: ホラー、ミステリー、スリラー     出演者: ナオミ・スコット、ローズマリー・デウィット、ルーカス・ゲイジ      監督: パーカー・フィン      概要: 目の前でニッコリ笑って自殺する人を見た者が同じように自殺する現象がつづく超常サイコホラー『Smile スマイル』の続編 ランクイン回数: 3回(11月3日時点) IMDbのレビューから5つ紹介します。 【その1】 「不気味と不安の感じさせ方がほんとうによかった。主人公の気持ちがはっきりと伝わってくる。 視覚効果、好ましい音響、そしてゾッとする笑顔——これらをともなった女優さんたちの演技が、この種の映画にあるべき心地いい緊張を与えていると思う」 【その2】 「この映画がいかにも輝くのはナオミ・スコットの場面だ。彼女は1000%注力している。 その演技にはまったくぶっ飛んだ。たいへんに幅の広い演じ方で、前作にはけっしてなかった強烈さを映画にもたらした。 今回は流血もすごい。そこもよかった」 【その3】 「ホラー映画における優れたオープニングシ…

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映画『テリファー 聖夜の悪夢』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編17)―

 Amazon  Poster  /  テリファー 聖夜の悪夢       邦題: テリファー 聖夜の悪夢      原題: Terrifier 3     公開年: 2024年    収録時間: 125分    IMDb評点: 6.7    ジャンル: ホラー     出演者: ローレン・ラヴェラ、デヴィッド・ハワード・ソーントン      監督: デイミアン・レオーネ      概要: 超自然的能力をもつ残虐殺人鬼によるスプラッターホラー。『テリファー』、『テリファー 終わらない惨劇』につづくシリーズ3作目 ランクイン回数: 3回(10月27日時点) IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「悪役のアート・ザ・クラウンはほんとうに特別だ。 彼には怖さと同程度のおかしさがある。この2つの両立はじつに難しい。 デイミアン・レオーネ監督はそのアート・ザ・クラウンで金を掘り当てた。 問答無用で彼こそが2020年代のスラッシャーヒーローである。 このシリーズはホラージャンル屈指のものとして歴史に残るだろう」 【その2】 「物事の本質をつく映画ではない。 メッセージなどないし、テーマを探るわけでもない。風刺の重みもない。 この監督はそんなことに興味をもたない。 『イット・フォローズ』や『Smile スマイル』や『ローズマリーの赤ちゃん』にしようとはしていな…

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映画『ネバー・レット・ゴー(仮題)』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編16)―

         Amazon   Music        /        Never  Let  Go               邦題: ネバー・レット・ゴー(仮題)      原題: Never Let Go     公開年: 2024年    収録時間: 101分    IMDb評点: 5.7    ジャンル: ホラー、スリラー     出演者: ハル・ベリー      監督: アレクサンドル・アジャ      概要: カナダの森林地帯にすむ3人の家族がえたいの知れない邪悪な存在に苦しめられる ランクイン回数: 2回 IMDbのレビューから3つ紹介します。 【その1】 「この映画は今のところ低評価にとどまっている。犯罪的な低さだと思う。 ちゃんと注意を払って最後のショットを見た人がいるのかどうかわからないが、あれははっきり疑問に答えるものだった。 疑問とは、森にあるという危険が実在するのかどうかだ。 あるいはハル・ベリー演じる母親の想像の産物にすぎないのかどうか。 孤立して生きる女性とその2人の子どもによる重層的な感動物語である。 彼らはある状況――未治療の統合失調症のせいで2人の若い息子とともにみずからの人生を損なってしまっている母親という――が十分に考えられるなかで生きてもいる。 森の中には恐ろしい何かがいるのか? 体に命綱のロープを巻きつけて外へ出ればほんとうに大丈夫なの…

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映画『サブスタンス』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編15)―

   Amazon  Poster   /   The  Substance         邦題: サブスタンス      原題: The Substance     公開年: 2024年    収録時間: 141分    IMDb評点: 7.9    ジャンル: ドラマ、ホラー     出演者: デミ・ムーア、マーガレット・クアリー、デニス・クエイド      監督: コラリー・ファルジャ      概要: 容姿の衰えてきた著名人が細胞をよみがえらせる違法な薬物で若返るもやがて恐ろしい副作用に見舞われる ランクイン回数: 3回(10月6日時点) IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「何が言いたい映画なのかは最初のシーンでわかる。正確には最初のショットで。 そこから先のストーリー構成を決める重要な出だしだ。 (中略) この映画は何もかもよく考えられている。 慎重につくられた初めのショットだけでなく、主人公エリザベスが“サブスタンス”を摂取するどの場面であっても。 キューブリックの『シャイニング』によく似た最後の見せ場までそうだ。 すべてがあるべきものになっている。 笑いの波、拍手喝采、あちこちで聞こえる“いったいどうなってるんだ!?”の叫び声――これらがまったくふさわしい作品である」 【その2】 「ボディホラー(注:肉体の破壊や改変を描写した…

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映画『アフレイド(仮題)』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編14)―

        Wikipedia        /        Afraid              邦題: アフレイド(仮題)      原題: AFRAID     公開年: 2024年    収録時間: 84分    IMDb評点: 5.1    ジャンル: ホラー、ミステリー、SF、スリラー     出演者: ジョン・チョー、キャサリン・ウォーターストン、キース・キャラダイン      監督: クリス・ワイツ      概要: スマートホームを管理する画期的なAIが、システムを導入した家族に便利さを与えつつ干渉するようにもなっていく ランクイン回数: 1回 IMDbのレビューから3つ紹介します。 【その1】 「“ならず者と化したAI”の映画を好む人にとってはたいして目新しくない。 このAIにはそれほどの脅威はないし、おもな登場人物で本物の危険にさらされている気がする者は皆無だ。 素晴らしい演技ではないが恥さらしもいない。 テレビ用ならほんとうに良い映画になっただろう。 個人的には楽しめたものの、テクノスリラーやスプラッターホラーを求める人たちがどこにがっかりするかの見当はつく。 家庭生活にこれまでにないほど出しゃばりなテクノロジーが入ったらどんな結果になるのかを描く、かわいげある仮定のお話なのだ。 このあとすごいことが起こる、なんて思わずに見たらいい。そうすれば楽しくすごせる…

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