映画『ブラックフォン2』  ―2025年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編20)―

        Amazon  Music       /       ブラックフォン2              邦題: ブラックフォン2      原題: Black Phone 2     公開年: 2025年    収録時間: 114分    IMDb評点: 6.7    ジャンル: ホラー     出演者: イーサン・ホーク、メイソン・テムズ、マデリーン・マックグロウ、ジェレミー・デイビス、デミアン・ビチル      監督: スコット・デリクソン      概要: 連続殺人犯に誘拐された少年を断線した黒電話から話す子どもたちが救う超常現象ホラー『ブラック・フォン』の続編 IMDbの上位レビューを生成AIを使ってまとめました。 【キャラクターとストーリー】 (キャラクター)主人公のフィンとその妹グウェンが中心です。グウェンの超能力が物語の鍵となっていますが、フィンが脇役に回ってしまっているとの指摘が多くあります。 (ストーリー)殺人犯グラバーの過去が掘り下げられ、彼の動機が明らかになりますが、これが恐怖感を減少させているとの指摘があります。 【映画のスタイル】 撮影や音響デザインが高く評価されています。特に夢のシーンが印象的で、効果的な表現が多くあります。サウンドトラックが映画の雰囲気を引き立てているとの声もあります。 【ポジティブな意見】 ・続編は前作の欠点を補い、キャラクターの…

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映画『ドラゴン・タトゥーの女』をまとめレビューで再発見する  ―名作の光と闇(スリラー編9)―

  Amazon Video / ドラゴン・タトゥーの女        邦題: ドラゴン・タトゥーの女      原題: The Girl with the Dragon Tattoo     公開年: 2011年    収録時間: 158分    IMDb評点: 7.8    ジャンル: クライム、ドラマ、ミステリー、スリラー     出演者: ダニエル・クレイグ、ルーニー・マーラ、クリストファー・プラマー、ステラン・スカルスガルド、スティーヴン・バーコフ、ロビン・ライト      監督: デヴィッド・フィンチャー      概要: 社会派のジャーナリストと天才ハッカーが連続猟奇殺人事件の真相に迫っていく。スウェーデンの大ヒット小説『ミレニアム』の映画化 IMDbの上位レビューを生成AIを使ってまとめました。 はじめに、10点満点の評価を与えたレビューのまとめを紹介します。 そのあとで、1点の最低点を入れたレビューのまとめを紹介します。 まとめだとわかりにくいのですが、批判レビューのなかには、ボロッボロにメッチャクッチャにけなしてるやつが相当あります。 原作ファンやスウェーデン版映画のファンがドラゴンのように火を吹いています。 原作との比較はともかく(読んでいないので)、2つの映画の内容に極端な違いはありません。 ただ、そうすると共通の疑問点も見えてきます。 小説の原題は直訳すると「女たちを憎む男たち」で、…

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映画『ミザリー』をまとめレビューで再発見する  ―名作の光と闇(スリラー編7)―

      Amazon  Video      /      ミザリー            邦題: ミザリー      原題: Misery     公開年: 1990年    収録時間: 107分    IMDb評点: 7.8    ジャンル: ドラマ、スリラー     出演者: ジェームズ・カーン、キャシー・ベイツ      監督: ロブ・ライナー      概要: 自動車事故で寝たきりになった作家を看病していた熱狂的ファンが、やがてすべてを支配するようになる IMDbの上位レビューを生成AIを使ってまとめました。 はじめに、10点満点の評価を与えたレビューのまとめを紹介します。 そのあとで、1~5点を入れたレビューのまとめを紹介します。 原作ファンでもことさらに酷評する人は多くないようです。 それにしても、これほど単純なシチュエーションでありながら飽きずにしっかり楽しめるとは。 原作者スティーヴン・キングの力量も映画製作サイドの手腕も、どちらもすごいのでしょう。 【主な特徴】 (心理的サスペンス)主人公アニーの精神的な不安定さと作家ポールの絶望的な状況を通じて、観客に緊張感を与えます。 (キャラクターの二面性)アニーは表面的には親切で魅力的ですが、内面は狂気に満ちています。ポールは彼女に対抗し、生存をかけた戦いを強いられます。 (ユーモアと恐怖の融合)恐怖の瞬間がある一方…

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映画『サイコ』をまとめレビューで再発見する  ―名作の光と闇(ホラー編1)―

       Amazon  Video      /      サイコ           邦題: サイコ    原題: Psycho   公開年: 1960年  収録時間: 109分  IMDb評点: 8.5  ジャンル: ドラマ、ホラー、ミステリー、スリラー   出演者: アンソニー・パーキンス、ジャネット・リー    監督: アルフレッド・ヒッチコック    概要: 不安を抱えてモーテルに泊まった女性に恐怖の一夜がやってくる IMDbの上位レビューを生成AIを使ってまとめました。 はじめに、10点満点の評価を与えたレビューのまとめを紹介します。 そのあとで、1~4点を入れたレビューのまとめを紹介します。 本作で使われたモーテルや屋敷のオープンセットが、最近のヒットホラー『MaXXXine マキシーン』に出てきました。 ハリウッドで成功する夢を追う女優が主役の同作ですが、冒頭でかつての大女優ベティ・デイヴィスの言葉が紹介されています―― 「ショービズ界では怪物と呼ばれてこそスター」 これはキャラクターについても言えそうです。 この『サイコ』の殺人者は昔の映画ファンにとっては怪物だったのでしょう。 しかし、現代の観客の目には輝きのないミイラ化した怪物なのかもしれません。 【主なポイント】 (パーキンスの演技)ノーマン・ベイツを演じるアンソニー・パーキンスは驚異的で…

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映画『ノーカントリー』をまとめレビューで再発見する  ―名作の光と闇(スリラー編3)―

     Amazon  Video    /    ノーカントリー          邦題: ノーカントリー      原題: No Country for Old Men     公開年: 2007年    収録時間: 122分    IMDb評点: 8.2    ジャンル: クライム、ドラマ、スリラー     出演者: トミー・リー・ジョーンズ、ハビエル・バルデム、ジョシュ・ブローリン、ウディ・ハレルソン      監督: ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン      概要: 偶然見つけたギャングの大金を盗んで逃げる男を死神のような殺し屋が追いかける IMDbの上位レビューを生成AIを使ってまとめました。 はじめに、10点満点の評価を与えたレビューのまとめを紹介します。 そのあとで、1点の最低点を入れたレビューのまとめを紹介します。 多くのドラマは現実逃避のためにあるのに、その現実の厳しさを描いて商業的に成功させたのだから、わかりにくさを補って余りある何かがあるのでしょう。 【主要テーマ】 (実存主義と道徳)多くのレビュアーは、この映画が実存的なテーマを探求していることを強調し、昔ながらの善悪の考えを疑う、暗い道徳観を提示していると指摘しています。アントン・シガーという登場人物は、この虚無的な哲学を体現しており、しばしばコイントスで他者の運命を決めます。 (暴力とその帰結)人間に内…

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映画『セブン』をまとめレビューで再発見する  ―名作の光と闇(スリラー編2)―

       Amazon  Video       /       セブン             邦題: セブン      原題: Se7en     公開年: 1995年    収録時間: 127分    IMDb評点: 8.6    ジャンル: クライム、ドラマ、ミステリー、スリラー     出演者: ブラッド・ピット、モーガン・フリーマン、グウィネス・パルトロー、R・リー・アーメイ、ケヴィン・スペイシー      監督: デヴィッド・フィンチャー      概要: 犯罪が蔓延する陰鬱な街で、2人の刑事がキリスト教の「七つの大罪」にちなんだ殺しを続ける猟奇殺人犯を追う IMDbの上位レビューを生成AIを使ってまとめました。 はじめに、10点満点の評価を与えたレビューのまとめを紹介します。 そのあとで、1点の最低点を入れたレビューのまとめを紹介します。 ミルズ刑事の妻の扱いにもっと気を配っていれば、さらに大きな評価を得た作品なのかもしれません。 【テーマ】 (善と悪)善と悪の境界が曖昧であることを探求しています。サマセット〈モーガン・フリーマン〉とミルズ〈ブラッド・ピット〉の対照的な視点が、社会の腐敗や人間の本性についての深い議論を引き起こします。 (道徳的ジレンマ)殺人犯の動機が明らかになるにつれ、サマセットは彼に対してある種の共感を抱きますが、ミルズはそれを理解できません。 …

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羊たちの沈黙コーナー (一覧)

     Amazon  Poster   /   羊たちの沈黙      「羊たちの沈黙」 ―バッファロー・ビルの哀しみ― 「羊たちの沈黙」を批判する二つの正反対のアプローチ  ―IMDbレビューをレビューする(第2回)― 『羊たちの沈黙』と酒鬼薔薇事件に揺れたビデオ屋さん  ―レンタルビデオ屋さんの物語(番外編 その3)― 『羊たちの沈黙』のせりふを味わう  ―せりふで遊ぶ(その1)― なぜレクター博士はクラリスを気に入ったのか?  ―『羊たちの沈黙』のせりふを味わう(二匹目の羊)― なぜドクター・チルトンは嫌なやつなのか?  ―『羊たちの沈黙』のせりふを味わう(三匹目の羊)― なぜレクター博士はミグズにあれほど怒ったのか?  ―『羊たちの沈黙』のせりふを味わう(四匹目の羊)― なぜレクター博士は議員に下品な話をしたのか?  ―『羊たちの沈黙』のせりふを味わう(五匹目の羊)― バッファロー・ビルはどんな気分で女を見下ろしていたのか?  ―『羊たちの沈黙』のせりふを味わう(六匹目の羊)― アンソニー・ホプキンスは本当に名演だったのか?  ―『羊たちの沈黙』の海外レビューは語る― 『羊たちの沈黙』をまとめレビューで再発見する  ―名作の光と闇(スリラー編1)― バッファロー・ビルは何から生まれたのか?  ―『羊たちの沈黙』を解体する(1匹目の処理)― ジ…

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映画『羊たちの沈黙』をまとめレビューで再発見する  ―名作の光と闇(スリラー編1)―

     Amazon  Video     /     羊たちの沈黙           邦題: 羊たちの沈黙      原題: The Silence of the Lambs     公開年: 1991年    収録時間: 118分    IMDb評点: 8.6    ジャンル: クライム、ドラマ、ホラー、スリラー     出演者: ジョディ・フォスター、アンソニー・ホプキンス、スコット・グレン、テッド・レヴィン、アンソニー・ヒールド      監督: ジョナサン・デミ      概要: 連続殺人犯を捕らえるヒントを得ようと、FBIの訓練生が元精神科医のサイコパスに接触する IMDbの上位レビューを生成AIを使ってまとめました。 はじめに、10点満点の評価を与えたレビューのまとめを紹介します。 そのあとで、1点の最低点を入れたレビューのまとめを紹介します。 批判者の多くは現実味のなさを嫌っているようで、たしかにレクター博士などはいかにもマンガくさいキャラではあるものの、だからこそ魅力的とも言えます。 ただ本物の猟奇殺人犯のなかには、とてもこの世のものとは思えない異常者もいるそうですが。 【主な見どころ】 (心理的な深み)流血に頼らず、ストーリーと演技に重きを置いているため、心理的な恐怖が成功の鍵となっています。 (キャラクターの展開)クラリスとハンニバルの関係は複雑で、観客は彼ら…

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映画『ロックト(仮題)』  ―2025年全米興収トップランク作品(スリラー編3)―

            Amazon   Music          /          Locked                  邦題: ロックト(仮題)      原題: Locked     公開年: 2025年    収録時間: 95分    IMDb評点: 6.3    ジャンル: スリラー     出演者: ビル・スカルスガルド、アンソニー・ホプキンス      監督: デヴィッド・ヤロヴェスキー      概要: 異常者が人を閉じこめるためにつくった特別仕様の高級車に車上荒らしが引っかかる。アルゼンチン映画『4×4 殺人四駆』のリメイク IMDbのレビューから5つ紹介します。 【その1】 「この車両には防弾ガラス、携帯の電波を遮断する装置、ビデオカメラ6台が備わっている。 そしてもっとも重要なのは、車の持ち主(アンソニー・ホプキンス)が閉じこめられた主人公(ビル・スカルスガルド)と話せる電話があることだ」 【その2】 「スカルスガルドが恐れといら立ちの間を行き来しながら映画の大半を担う一方、何よりも印象に残るのはホプキンスのわずかな登場時間だ。 その声だけで、この映画になくてはならない重みが加わっている」 【その3】 「想像していたほどのスリルはなかった。 たしかに主人公を限界に追いこむ際どい瞬間や試練もあるが、映画の大部分において彼…

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映画『ザ・ルール・オブ・ジェニー・ペン(仮題)』  ―2025年全米興収トップランク作品(ミステリー&ホラー編2)―

  Wikipedia  /  The  Rule  of  Jenny  Pen        邦題: ザ・ルール・オブ・ジェニー・ペン(仮題)      原題: The Rule of Jenny Pen     公開年: 2024年    収録時間: 104分    IMDb評点: 6.5    ジャンル: ホラー、ミステリー、スリラー     出演者: ジョン・リスゴー、ジェフリー・ラッシュ      監督: ジェームズ・アシュクロフト      概要: 介護施設で暮らす元判事が赤ちゃんの操り人形を使って老人たちを虐待する異常者を止めようとする IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「遠慮なく描いている。 人生の終わりが近づき、もはや自分の力だけでは支障なく暮らすことができなくなった多くの高齢者が直面する悲しい現実を。 本作の場合、彼らの中に危険ないじめっ子がいることで状況はよりひどくなっている。 2人の名優がそれぞれの役を通してやり合うのを興味深く鑑賞した」 【その2】 「真の恐怖は高齢者介護の非人間的な側面を描写している点にある。 入居者たちが経験する無力感や孤独感、そして一部の職員による平然とした残酷さがうまく表現されている」 【その3】 「劇中の心理的な恐怖や虐待は印象に残るものだった。ちょっとやりすぎなほど。 全体…

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ネット映画『アイズ・オン・ユー』  ―2024年ネット映画人気作品(スリラー編1)―

   Wikipedia   /   Woman of the Hour         邦題: アイズ・オン・ユー      原題: Woman of the Hour     公開年: 2023年    収録時間: 95分    IMDb評点: 6.6    ジャンル: クライム、ドラマ、ミステリー、スリラー     出演者: アナ・ケンドリック、ダニエル・ゾヴァット、トニー・ヘイル      監督: アナ・ケンドリック      概要: 出会い系のバラエティ番組に出演した女性が求愛者のふりをして出ていた連続殺人犯に狙われる。有名な性犯罪者ロドニー・アルカラをモデルにしたサイコスリラー      配信: ネットフリックス IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「よく考えられた張りつめたペースの映画で、場面や犠牲者たちの出し方を交互に切り替えている。 このやり方にはじめは少しうっとうしさを感じたが、最後はすっかり合点がいった。 アナ・ケンドリックとダニエル・ゾヴァットはとてもうまく役割を果たしたと思う。ゾヴァットはいかにも気味が悪い。 いくつかの点が事実と違うのは当然ながら、どの程度そうなのかは定かでない。 ロドニー・アルカラについて多少読んでみてわかった。映画はその本質を正確にとらえていると。 ゆっくりしたペースにつきあえるのなら、この映画は十分に見る価値がある」 …

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映画『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(スリラー編7)―

  Amazon  Music  /  スピーク・ノー・イーブル 異常な家族        邦題: スピーク・ノー・イーブル 異常な家族      原題: Speak No Evil     公開年: 2024年    収録時間: 110分    IMDb評点: 7.1    ジャンル: ドラマ、ホラー、スリラー     出演者: ジェームズ・マカヴォイ、マッケンジー・デイヴィス、アシュリン・フランチオージ      監督: ジェームズ・ワトキンス      概要: 縁あってイギリスの田舎家に招かれたアメリカ人一家が、招待主のカップルの奇妙な行動に不安をつのらせる。デンマーク映画『胸騒ぎ』のリメイク ランクイン回数: 3回(9月29日時点) IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「ジェームズ・マカヴォイはなんとエネルギッシュな人か。 正直言って、今後はどんなホラー映画でもこの男を使ってほしい。とりわけ悪役として。 めちゃくちゃにうまいのだ。 まるでこうささやいているかのようである――“俺様がどのシーンも盗み取っているところを見てくれ”。 で、たしかに、彼はそうしている。 いかなる。ときも」 【その2】 「この映画は観客が(良い意味で)引いてしまう独特な瞬間を提供している。問題のカップルがする会話にそれはある。 胸騒ぎがしてくる。間違いなく。 とく…

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映画『ストレンジ・ダーリン』  ―2024年全米興収トップランク作品(スリラー編3)―

        Amazon   Music        /        Strange  Darling              邦題: ストレンジ・ダーリン      原題: Strange Darling     公開年: 2023年    収録時間: 97分    IMDb評点: 7.6    ジャンル: ホラー、スリラー     出演者: ウィラ・フィッツジェラルド、カイル・ガルナー、バーバラ・ハーシー      監督: JT・モルナー      概要: 行きずりの関係でSMプレイに興じていた2人の男女が、やがて追いつ追われつの殺し合いを演じるようになる IMDbのレビューから4つ紹介します。 【その1】 「通常私はヒット作を見る。大手スタジオの映画をよく楽しんでいる。 だがインディーズの本作にはすごくワクワクさせる何かがある。 芸術家による、純粋な芸術のようだ。大手の汚染物質が混じってない。 なおかつよくあるオスカー狙いの、中身より見た目の、批評家受けする“高尚な芸術”に落ちてもいない。 非常におもしろい、再鑑賞に耐える作品だ。びっくり仰天の瞬間がいくつかある」 【その2】 「すぐれた技による、巧妙な準エロティックスリラーだ。最後の最後まで没頭させられる。 低予算ながら、劇的または超劇的なターニングポイントがかなりある。 しっかりした標準的な予算だったらどん…

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映画『ロングレッグス』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(スリラー編3)―

        Wikipedia       /       Longlegs              邦題: ロングレッグス      原題: Longlegs     公開年: 2024年    収録時間: 101分    IMDb評点: 7.2    ジャンル: クライム、ホラー、スリラー     出演者: マイカ・モンロー、ブレア・アンダーウッド、アリシア・ウィット、ニコラス・ケイジ      監督: オズ・パーキンス      概要: 特殊能力をもつFBIの新任捜査官がオカルト信仰者の連続殺人犯を追う ランクイン回数: 3回(7月28日時点) IMDbのレビューからひとつだけ紹介します。 「目まいがしそうな雰囲気と緊張のある映画だ。ベストの場面は『羊たちの沈黙』やデヴィッド・フィンチャーの作品を思わせる。 最初の2幕において、パーキンス監督は事の成り行きをスムーズに展開しつづける。そうしてゆっくりと観客は恐ろしさが充満する空気に浸されていく。 恐怖は隅々に隠れている。開け放した戸口や冠雪した原っぱなど、何でもないものが恐怖を暗に伝える。 撮影監督とともにパーキンスは、映像的に死を表現した傑作にしようとしている。 (中略) しかしながら、残念なことに問題がないわけではない。 犯人のロングレッグズとその殺人の神秘的雰囲気が、観客に恐怖を植えつける上で非常にそそる、非常に印象的なもの…

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映画『MaXXXine マキシーン』  ―2024年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編11)―

          Amazon    Music          /          MaXXXine                邦題: MaXXXine マキシーン      原題: MaXXXine     公開年: 2024年    収録時間: 103分    IMDb評点: 6.8    ジャンル: クライム、ホラー     出演者: ミア・ゴス、エリザベス・デビッキ、ケヴィン・ベーコン      監督: タイ・ウェスト      概要: 『X エックス』と『Pearl パール』に続く、怪優ミア・ゴスによるスラッシャーホラー3部作の最終作 ランクイン回数: 3回(7月21日時点) IMDbのレビューから3つ紹介します。 【その1】 「主人公のマキシーンをやったミア・ゴスの支配的演技こそが本作最大の強みだ。 タイ・ウェスト監督と組んだこれまでの2作同様、彼女による大胆不敵なキャラがまさしく全編で活躍している。 ゴスはためらうことなく全力を尽くし、やり過ぎと言われるリスクを冒す。 ようはこういったネタで意図的に大げさな役者であろうとしているのか? まずそうだろう。まるでたいしたことのない瞬間でも、ゴスは『マキシーン』がつまらなくならないようにしている。 だから現代のホラー映画における重要人物としてとどまっているのだ」 【その2】 「このタイ・ウェストによる“X”3部…

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映画『ソウX』  ―2023年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編15)―

           Amazon    Music          /          Saw  X                 邦題: ソウX      原題: Saw X     公開年: 2023年    収録時間: 118分    IMDb評点: 7.1    ジャンル: ホラー、ミステリー、スリラー     出演者: トビン・ベル、ショウニー・スミス      監督: ケヴィン・グルタート      概要: 奇妙なゲームで人を苦しめる殺人鬼を描く「ソウ」シリーズの第10作目。『ソウ』の続編かつ『ソウ2』の前日譚 ランクイン回数: 3回(10月15日時点) IMDbのレビューから3つ紹介します。 【その1】 「脳腫瘍により余命わずか数か月と宣告された主役のジョン・クレイマーは、新しい治療法で救命手術を行う場をメキシコに得る。 ところが期待に反する結果であったため、復讐に出ることになるのだ。 最近の新作ホラーはとにかく心に残らない。続編ものはその価値がほとんどない。 「スクリーム」や「ハロウィン」の映画は延々と続いているが、どれもが時がたつにつれてダメになっているようだ。 が、「ソウ」は異なる。 この最新作はどうだろう。新しさがあるだろうか? 明らかに新しかった。これまでのどのシリーズ作とも違う。 まさしくジョンの物語だ。すべてが彼の視点で語られる。ある程度共感しそう…

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ネット映画『グッド・ナース』  ―こころの闇、カネの闇、社会の闇、全部ある―

       Amazon  Book       /       The   Good   Nurse            邦題: グッド・ナース     原題: The Good Nurse    公開年: 2022年   収録時間: 121分 IMDb評点: 6.9   私的評価: 7.5   ジャンル: 伝記、クライム、ドラマ、スリラー    出演者: ジェシカ・チャステイン、エディ・レッドメイン     監督: トビアス・リンホルム     概要: 看護師として働きながら数十人(数百人ともいわれる)もの患者を殺した連続殺人犯を描く伝記スリラー アメリカで犯罪史上最悪の犠牲者数を出したチャールズ・カレンと同僚のナースとの緊迫感ある伝記ドラマだ。 殺人犯はエディ・レッドメイン、主役のナースはジェシカ・チャステインが演じている。 この2人の競演がすごい。 さっさと筋を追いたい人には向かないじわじわと進む物語だが、役者の演技をじっくり楽しみたいのであればごちそうといえる映画だ。 えたいの知れなさを演出したかったのか、前半は犯人の顔が不明瞭な映像になっている。 その本性がはっきりしてからよく見えるようになるのだ。 だが、ほんとうは逆のほうがよかったかもしれない。 観客ではなく主役の目線であれば、はじめは良い人だった男がやがて不気味な人になるからだ。 その不気味さは、主人公のナースの勇…

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映画『Pearl パール』  ―2022年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編9)―

   Amazon   Notebook    /    Pearl         邦題: Pearl パール      原題: Pearl     公開年: 2022年    収録時間: 103分    IMDb評点: 7.5    ジャンル: ホラー     出演者: ミア・ゴス      監督: タイ・ウェスト      概要: 農場の惨劇を描いた『X エックス』の前日譚。1918年のテキサスで、田舎娘が徐々に狂気を膨らませていく ランクイン回数: 2回 以下のレビューは、「全米週末興収トップ10」の記事で紹介したIMDbレビューを転載したものです(【その3】は追加分)。 【その1】 「本作のカギはミア・ゴスの演技にある。 共感できるキャラかと思いきや、次の瞬間とんでもなくゾッとさせるのだ。 笑えるときもあるにはあって、恐るべき暴力シーンの合間にあちこちはさまれている。 おそらくは、異世界的と形容するほかない独白の場面が最高だ。 ほんとうにおもしろかった。とてつもない演技力だ」 【その2】 「姉妹編の本作にがっかりする前作『X エックス』のファンもいるかもしれない。 おもな理由は作風が大きく異なることと、期待に沿うおなじみのスラッシャー映画ではないことだ。 しかしながら、やばくなりはじめるころの連続殺人鬼をうまい味付けで描いている。 その点でこれ以上のもの…

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映画『ブラック・フォン』  ―2022年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編4)―

  Amazon  Poster  /  ブラック・フォン        邦題: ブラック・フォン      原題: The Black Phone     公開年: 2022年    収録時間: 103分    IMDb評点: 7.2    ジャンル: ホラー、スリラー     出演者: イーサン・ホーク      監督: スコット・デリクソン      概要: 連続殺人鬼に誘拐された少年を救おうと、彼が閉じ込められた地下室にある黒電話から殺されたはずの子どもたちが声を届ける ランクイン回数: 3回(7月10日時点) 以下のレビューは、「全米週末興収トップ10」の記事で紹介したIMDbレビューを転載したものです(【その3】は追加分)。 【その1】 「じつに魅力的なストーリーだった。すべてがなめらかに進むため1時間45分があっという間だ。 タイトルの“ブラック・フォン(黒電話)”には、劇中で実際に不安をかきたてる面がある。いつ鳴るのかわからないし、それと完璧に合うタイミングでびっくりさせる場面が訪れるのだ。 不快さが全編にあふれている。だがやり過ぎがない。そうできそうであっても」 【その2】 「どのジャンルであれ最高の映画は、応援したくなるタイプのキャラに焦点を合わせている。 この手の映画人はスリルや興奮(それもたっぷりの)を二の次に、寓話としても成り立つストーリーを進めたがる。 …

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映画『X エックス』  ―2022年全米週末興収トップ10作品(ミステリー&ホラー編2)―

        Amazon    Music        /        X エックス              邦題: X エックス      原題: X     公開年: 2022年    収録時間: 105分    IMDb評点: 7.3    ジャンル: ホラー     出演者: ミア・ゴス      監督: タイ・ウェスト      概要: テキサス州にある田舎町の農場にやってきた成人映画の撮影隊がおぞましい恐怖に襲われる ランクイン回数: 3回(4月3日時点) 以下のレビューは、「全米週末興収トップ10」の記事で紹介したIMDbレビューを転載したものです。 【その1】 「気に入った。昔風(完璧に1970年代スタイル)のスラッシャーホラーの良作である。設定がなかなか独創的だ。 これと似たどのホラー映画にもあるように殺しの動機がかなり強引だが、そんなことはどうでもいい。これほどまでに容赦なくむごたらしい出来ならば。 感じやすい人には絶対向かない流血だ」 【その2】 「タイ・ウェストはものすごい鋭さで映像をつくる監督だ。本作にもそれが表れている。このファームハウスを考えうるかぎり地獄じみた悪夢のひとつにしてしまった。 真に安全な場所などどこにもないのだ」 【その3】 「全体として悪い映画ではない。あちこちベタな場面があるし、出だしもゆっくりしてはいるものの…

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