ドンの「戦争は終わりだ」には裏がある  ―ゴッドファーザーに死美れる(ショット10)―

最初にDVD収録の字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同DVDの英語字幕を紹介します。 ヘイゲンからソニーの死を告げられるドン 【字幕】 ドンが書斎にやってきて、酒を口にしているトム・ヘイゲンの隣に座る。 ドン「ひと口、くれ。(ヘイゲンからグラスを受け取り)家内が上で泣いてる。出入りも厳しいな。相談役だろ。わしだけ何も知らんらしい」 ヘイゲン「ママには話してない。今、パパに話そうと思って」 ドン「酒の力でか。(ヘイゲンのうなずきを見て)飲み終わった」 ヘイゲン「ソニーが奴らに殺された」 ドン「犯人は捜すな。復讐はいかん。会合を開く。5大ファミリーを集めて。戦争は終わりだ」 【吹き替え】 ドンが書斎にやってきて、酒を口にしているトム・ヘイゲンの隣に座る。 ドン「ひと口くれ。(ヘイゲンからグラスを受け取り)家内は2階で泣いている。車が何台も駆けつけてた。おまえはドンの相談役だ。みんなが知ってることを私にも話してくれ」 ヘイゲン「ママには何も言ってません。まずあなたを起こして話そうと思ってたとこです」 ドン「酒の力が必要か」 ヘイゲン「ええ」 ドン「もう、飲んだんだろ」 ヘイゲン「ハイウェイでソニーが撃たれて、死にました」 ドン「やった者を詮索するな。報復もしてはならん。それより会議だ。5大ファミリーのボスを集めろ。戦争はもう終わりだ」 …

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ソロッツォの「ドンの時代は終わった」には裏がある  ―ゴッドファーザーに死美れる(ショット9)―

最初にDVD収録の字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同DVDの英語字幕を紹介します。 トム・ヘイゲンと交渉するソロッツォ 【字幕】 ソロッツォ「お前のボスは死んだ。お前は話が分かる。脅しやしねえ。ひと肌、脱いでもらいたい。ボスをやったのは確かに俺達だ。 (ヘイゲンに持たせたグラスを指して)飲めよ。ソニーと手を打ちたい。ソニーはヤクに乗り気だ。悪い話じゃない」 ヘイゲン「このままじゃ済まない」 ソロッツォ「頭にくるのは当然だ。だから、頼んでる。俺にはタッタリア・ファミリーがついてる。ほかの連中も全面戦争は許しゃしねえ。 いいか。よく考えろ。ドンの時代は終わった。10年前なら俺に殺れたか? 彼は死んだ。もう生き返らない。ソニーに話すんだ。仲間のテシオやクレメンザにも。悪い話じゃない」 ヘイゲン「話はする。だがルカが黙っちゃいない」 ソロッツォ「ルカは任せてくれ。ソニーが分かればいい。それに、あとの2人が」 ヘイゲン「やってみよう」 ソロッツォ「よし。行けよ。暴力は好きじゃない。俺は商売人だ。血は高くつく」 【吹き替え】 ソロッツォ「ボスは死んだ。あんたは武闘派じゃないから話せば分かってもらえると思う。コルレオーネ一家を助けてやれ。それでこっちも助かる。ドンをやったのは俺達だ。その1時間後にあんたを拾った。 (ヘイゲンに持たせたグラスを指して)飲めよ。あんたにソニ…

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ドンの「君の仕事は危険だ」には裏がある  ―ゴッドファーザーに死美れる(ショット8)―

最初にDVD収録の字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同DVDの英語字幕を紹介します。 ソロッツォとコルレオーネの会合 【字幕】 ソロッツォ「ドン・コルレオーネ。あんたは顔がきく。現ナマも動かせる。あんたの息のかかった政治家どもも欲しい。山ほど要る」 ドン「わしの取り分は?」 ソロッツォ「30パーセント。最初の年で300~400万ドル。すぐにのびる」 ドン「タッタリア・ファミリーは?」 ソロッツォ「(トム・ヘイゲンを見て)その事を?」 ヘイゲンがうなずく。 ソロッツォ「私の取り分で片をつける」 ドン「すると、わしは資金とその筋を押さえるだけで30%か。なぜ、わしの所へこんな甘い話を?」 ソロッツォ「100万の現ナマを動かせる人はそうはいない。乾杯を」 ドン「(立ち上がってソロッツォに酒をつぎながら)わしが君に会ったのは真面目な男だと聞いたからだ。話は、お断りする。なぜか言おう。わしは政治家の友達が多い。だが、わしが麻薬に手を出したと知ったら皆離れていく。麻薬はうす汚い。他人が何をしようと文句は言わん。だが、君の仕事は危険だ」 ソロッツォ「金の保証ならタッタリアに」 ソニー「タッタリアが保証を?」 ドンがソニーをさえぎり、皆が気まずい顔をする。 ドン「わしは子供達に甘すぎてな。すぐに余計な口をはさむ。ともかく、この話は断る。せいぜい、しっかりやってくれ。きっとうまく…

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ウォルツの「奴だけは許さん」には裏がある  ―ゴッドファーザーに死美れる(ショット7)―

最初にDVD収録の字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同DVDの英語字幕を紹介します。 トム・ヘイゲンに怒鳴るジャック・ウォルツ 【字幕】 ヘイゲン「コルレオーネはジョニーの名づけ親だ。イタリア人には何にもまさるつながりだ」 ウォルツ「結構。できるだけの事はしよう。だが、役だけはやれん」 ヘイゲン「役をくれと頼んでる」 ウォルツ「いいかね。ジョニーはあの映画には出ない。確かに適役だ。奴にはチャンスだろう。だが、奴だけは許さん。理由を言おう。 (立ち上がって)ジョニーはこのウォルツの金の卵をつぶした。5年間、金をかけて歌に踊りに演技にとあらゆる訓練をした。彼女は将来の大スターだった。 分かるかね。私は何も金だけが目的じゃない。彼女は美しく、若くて、無垢だ。生涯に二度と出会わん逸材だ。 それをあのジョニーがニヤケ面で誘いおって。彼女は消えた。残された私はまるでマヌケだ。この私がただバカにされて黙っておれるか。 さあ、帰れ! 脅すなら脅せ。バンド・リーダーとは違うぞ。あの話は知ってる」 ヘイゲン「結構な食事だった。空港まで車を。悪い知らせは早く報告したい」 【吹き替え】 ヘイゲン「コルレオーネはジョニーの名づけ親で、イタリア系の人には宗教的にも犯しがたい深い絆でして」 ウォルツ「それはわかる。だからほかの頼みなら何でも聞く。だが、この件だけは断る」 ヘイゲン「…

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フォンテーンの「ゴッドファーザー、どうしよう」には裏がある  ―ゴッドファーザーに死美れる(ショット6)―

最初にDVD収録の字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同DVDの英語字幕を紹介します。 ジョニー・フォンテーンの願いを聞くドン・コルレオーネ 【字幕】 フォンテーン「どうすればいいのか。声も衰えてるし。あの役がもらえれば返り咲けるんだが。あのプロデューサーが首をタテに振らない」 ドン「名前は?」 フォンテーン「ウォルツ。奴がジャマをしてる。絶対やらないと。彼がこの本の映画化権を買った。主人公はまるで僕のタイプさ。地でいける。ゴッドファーザー、どうしよう」 ドン「男だろ! なんてザマだ。ハリウッドで泣き言を覚えてきたのか。どうすればいいの? 女じゃあるまいし。家族は円満か?」 フォンテーン「はい」 ドン「よし。(部屋に入ってきたソニーに目をやりながら)家庭を大切にしない奴は男じゃない。ひどい顔だ。しっかり食え。よく食ってよく休めば、ひと月後には役につける」 フォンテーン「1週間後に撮影が」 ドン「心配するな。(ドアに向かっていっしょに歩きながら)皆と楽しんでこい。任せておけ」 【吹き替え】 フォンテーン「どうしたらいいのか。声も弱り、衰えました。だめですよ。だけどその映画の役さえもらえば、カムバック確実なんです。ところが、撮影所の御大が首をタテに振らなくて」 ドン「名前は?」 フォンテーン「ウォルツ。ウォルツです。そいつがその役は絶対にやらないとがんばってる。絶…

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ドンの「わしらは人殺しじゃない」には裏がある  ―ゴッドファーザーに死美れる(ショット5)―

最初にDVD収録の字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同DVDの英語字幕を紹介します。 娘の結婚祝いとして、書斎で嘆願者の声に耳を傾けるドン・コルレオーネ(その3) 【字幕】 ドン「ボナセーラ。わしはそれほど情けない男か。君が友人として来れば、そんなクズなどすぐ処分してくれる。善良な君を苦しめる者はわしが許さん。君が友人なら」 ボナセーラ「私の友に? ゴッドファーザー」 ドンの手にキスをするボナセーラ。 ドン「いずれ、わしが何か頼む事があるかもしれん。その日まで、裁きは娘の結婚祝いだ」 ボナセーラが部屋を出ていく。 ドン「(トム・ヘイゲンに向かって)この仕事はクレメンザに。奴ならやり過ぎはせん。頼まれたとはいえ、わしらは人殺しじゃない」 【吹き替え】 ドン「ボナセーラ。ボナセーラ。私が何をしたからそこまで軽く見られるのだね? これが友人の頼みなら今日にもそのろくでなしどもをたたきのめしてやるがな。あんたのような正直者の敵になる奴なら私にとっても敵だからな。思い知らせもしよう」 ボナセーラ「友として? ゴッドファーザー」 ドンの手にキスをするボナセーラ。 ドン「よろしい。いずれ私のほうからも頼み事をするかもしれんからな。だがその日までは、この制裁は娘の結婚祝いとしとく」 ボナセーラ「ありがとうございます」 ボナセーラが部屋を出ていく。 ドン「(トム・…

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ボナセーラの「裁きを」には裏がある  ―ゴッドファーザーに死美れる(ショット4)―

最初にDVD収録の字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同DVDの英語字幕を紹介します。 娘の結婚祝いとして、書斎で嘆願者の声に耳を傾けるドン・コルレオーネ(その2) 【字幕】 ドン「なぜ最初から、わしの所へ来ない?」 ボナセーラ「お礼はします。娘の仇を」 ドン「どんな?」 ボナセーラ「殺して下さい」 ドン「だめだ」 ボナセーラ「金ならいくらでも」 ドン「長いつき合いだが頼み事は初めてだ。君の家に招かれたのも遠い昔だ。家内は、君の娘の名づけ親なのに。君はわしを敬遠しとった。借りを作るのを恐れて」 ボナセーラ「ただ静かな生活を」 ドン「分かるよ。アメリカは天国だ。商売は繁盛し警察も守ってくれる。わしなど迷惑だ。それが今、“ドン、制裁を”か。友情もなく、わしをゴッドファーザーとも呼ばずに。わしの娘の結婚式に突然来て人殺しを? 金で?」 ボナセーラ「裁きを」 ドン「君の娘はまだ生きてる」 ボナセーラ「奴らにも苦しみを。娘のように。いくらです?」 【吹き替え】 ドン「なぜ初めから私の所へ来なかったんだね?」 ボナセーラ「どうしたらいいでしょう。何でも言って下さい。願いを聞いてほしいんです」 ドン「何だね?」 ボナセーラ「奴らを殺して下さい」 ドン「それはできない」 ボナセーラ「お礼はいくらでも出します」 ドン「あんたとは長…

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ボナセーラの「アメリカはいい国です」には裏がある  ―ゴッドファーザーに死美れる(ショット3)―

最初にDVD収録の字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同DVDの英語字幕を紹介します。 娘の結婚祝いとして、書斎で嘆願者ボナセーラの声に耳を傾けるドン・コルレオーネ(その1) 【字幕】 ボナセーラ「アメリカはいい国です。財産もできたし、娘もアメリカ風に育てました。 自由も与えた。家名を汚さない限りは。男ができました。イタリア人ではないが。夜遅くまで遊んでも怒りませんでした。 2カ月前、娘は男に誘われドライブに。男の友達も一緒でした。2人は娘を酔わせて乱暴を。娘は抵抗しました。操を守ろうと。奴らは娘を袋だたきに。 病院に行くと娘は鼻をつぶされ、あごは砕かれて繋ぎ合わされてました。娘は痛みで泣くことも…。 私は泣きました。そうでしょう。娘は私の生きがいです。美しい娘が二度と見られない姿に。 警察へ行きました。訴えたのです。その男達は裁判に。判決は懲役3年。執行猶予あり。執行猶予! 放免ですよ。 ぼう然と立っていると奴らはあざ笑いおった。許せません。それでドン・コルレオーネの所へ」 【吹き替え】 ボナセーラ「アメリカはいい国です。この国で財産もできたし、娘もアメリカ風に育てました。 自由にさせましたが、しかし身内の恥にはならんようにとしつけました。イタリア系ではないけど恋人もでき、映画に行って遅くなっても小言も言いませんでした。 それがふた月ほど前、その男と娘がドライブに…

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ヴィト・コルレオーネは、なぜ大物感があるのか?  ―ゴッドファーザーに死美れる(ショット2)―

ヴィト・コルレオーネはニューヨークの著名なボスの特徴を合わせたキャラといわれる。 が、過去のシチリア人の中にもヴィトに非常に近い人間たちが存在した。 ひとりは、シチリアマフィアで最初に「ボスの中のボス」と呼ばれたヴィト・カッショ・フェロである。 おそらくヴィトの名はそこから来ている。 彼が新天地を求めてアメリカに渡ったのは映画のヴィトと同じ1901年だ。 すでに同国でも有名だったためニューヨークのボスたちに手厚くもてなされた。 滞在期間はわずか数年だったが、シチリアとアメリカのマフィアをつなぎ、双方が発展する基礎を築いたとされる。 シチリアでの表の顔は上流社会の名士であり、尊敬と崇拝の対象でもあった。 まさに、ドン・コルレオーネの原型! もうひとりは、山賊サルヴァトーレ・ジュリアーノである。 1940年代のシチリアで義賊的行動によって民衆から支持されたイケメンだ。 マリオ・プーゾはジュリアーノをモデルにして『ザ・シシリアン』を書き、同作は映画にもなった。 小説にはシチリア逃亡時のマイケル・コルレオーネが登場するが、残念ながら映画には出ていない。 ジュリアーノの性質について、『シチリア・マフィアの世界』(講談社学術文庫)にはこうある―― 「ジュリアーノの中には多くの要素が存在していた。戦略家、復讐者、冷酷な人間、気前の良い人間、粋な男、詩人といった要素である」  一方、コッポラ監督はドン…

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ゴッドファーザーのシリーズは、なぜ人気が衰えないのか?  ―ゴッドファーザーに死美れる(ショット1)―

         Amazon    Wall  Art          はじめは問題だらけだった。 原作者マリオ・プーゾ「芸術しか信じない。だがヒット作を出さないともう次はない。金になる小説をやるしかない」 監督フランシス・フォード・コッポラ「アート映画をやりたい。とはいえ自分が立ち上げた映画会社には大きな負債があり金が必要だ。やるしかない」 パラマウント社「ギャング映画は稼げない。でもこの原作本は売れまくってる。経営が苦しいからやるしかない」 さらには役者の大半が無名であり、イタリア系アメリカ人の団体やマフィアからは抗議され、コッポラは意見の相違でスタジオとぶつかりまくり……。 そして、どーいうわけか金の雨を降らせる「レインメーカー」となった。 マフィアを生んだシチリアは、過去数千年にわたり征服者に蹂躙されてきた。 実り豊かな作物にくわえ、地中海での通商や軍事上の要衝だったからだ。 やってきたよそ者は、ギリシア人、フェニキア人、カルタゴ人、ローマ人、アラブ人、ノルマン人、フランス人、スペイン人、イタリア人……。 ついでにパスタ人、マカロニ人、スパゲティ人、さらにはウドン人、ラーメン人、ソーメン人、ツケメン人などなど。 長いものにクルクル巻かれてクルいそうなほどクルしめられてきた。 あまりに長く抑圧されたことでシチリア人は警戒心や猜疑心を強め、寡黙で排他的な民族になってしまった。 やがて権力者に抵抗する男…

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なぜ、マイケルはケイに完璧なうそをついたのか?  ―マイケル・コルレオーネに死美れる(18発目の銃弾)―

最初にBDの字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同BD収録の英語字幕を紹介する。英語字幕は実際の発音と違う場合もあるが、画面表示通りにしている。 コッポラ「 」とあるのは、フランシス・フォード・コッポラ監督著『The Godfather Notebook』からの引用である。 書斎に駆け込んできたコニーと疑うケイに悩まされるマイケル 【字幕】 コニー「マイケル。なんて人なの! あの人を殺したのね。パパが死ぬのを待ってあの人を殺したのね。ソニーのことをあの人のせいにして。私はどうなるのよ。どうすれば……。(ケイに慰められながら)なぜカルロを右腕にしたの。いつでも殺せるからよ。それで名づけ親なんて人間じゃないわ。何人、殺したか知ってる。新聞に出てたわ。それが、あんたの亭主よ」 マイケル「(錯乱するコニーを抱いた後、部下に命じ)2階へ。医者を。(自分をじっと見つめるケイに)興奮してる。ヒステリーだ」 ケイ「本当なの?」 マイケル「仕事に口を出すな」 ケイ「言って」 マイケル「仕事に口を出すな。(少し荒れてから)いいだろう。今回だけだ。今回だけ答えてやる」 ケイ「殺したの? (ノーと言うマイケルと抱き合ってから)一杯、飲みたいわ」 【吹き替え】 コニー「マイケル、あんたなんて事したの。うちの人、殺したのね! パパが死ぬの待ってたんで止める人がいなくなったから殺したのよ! ソニーのことで寄ってたかってあの人に罪…

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なぜ、マイケルはわざわざカルロに自白させたのか?  ―マイケル・コルレオーネに死美れる(17発目の銃弾)―

最初にBDの字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同BD収録の英語字幕を紹介する。英語字幕は実際の発音と違う場合もあるが、画面表示通りにしている。 ソニー殺害の件でカルロに詰問するマイケル 【字幕】 マイケル「ソニーをハメたな」 カルロ「誤解だ」 マイケル「バルジーニに売った。わざと夫婦ゲンカをして。だましきれると思ったか」 カルロ「俺は知らん。信じてくれ。マイケル。頼むよ。助けてくれ」 マイケル「バルジーニは死んだ。タッタリアも。モー・グリーンも。ストラキ……クネオ……。今日、すべてカタをつける。ウソは言うな。正直に言え。(同席の側近に命じて)酒をやれ。心配するな。俺が妹を不幸にするか。お前の息子の名づけ親だぞ。さあ。飲めよ。もう、ファミリーの仕事はさせん。それが罰だ。ベガスへ行け。トム。(トムから受け取った航空券をカルロに渡し)おとなしくしてろ。やった事は認めろ。バカにされるのだけはガマンできん。誰にそそのかされた。タッタリア? バルジーニ?」 カルロ「バルジーニだ」 マイケル「車で空港まで送る。妹には連絡しとく。(自分に近づこうとするカルロに)早く消えろ」 【吹き替え】 マイケル「ソニーの償いをしてもらうよ」 カルロ「何もしてないよ、俺は」 マイケル「バルジーニ一家に売ったんだろ? コニーとわざと夫婦ゲンカしてな。だまし通せると思ったのか?」 カルロ「いや俺じゃない。そんな事はしてないんだ、ほん…

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なぜ、マイケルはファミリーを合法化する意思を持ったのか?  ―マイケル・コルレオーネに死美れる(16発目の銃弾)―

最初にBDの字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同BD収録の英語字幕を紹介する。英語字幕は実際の発音と違う場合もあるが、画面表示通りにしている。 ドンが亡くなる直前の庭 【字幕】 マイケルとドンが二人で語り合う。 ドン「バルジーニが手を出してくる。お前の腹心に会談を申し込み、安全を保証して、お前が来た所を殺す。最近ワインがうまい。よく飲むな」 マイケル「いい事だよ」 ドン「どうかな。家庭は幸せか?」 マイケル「幸せさ」 ドン「よかった。バルジーニのことでは苦労をかけるな」 マイケル「とんでもないよ」 ドン「クセでな。気を抜く事ができん。男は油断をしてはいかん。息子は?」 マイケル「元気だよ」 ドン「お前に似てきたな」 マイケル「僕より頭がいい。3歳なのに漫画を読んでる」 ドン「漫画か」 ドン「電話の係をつくれ。すべての電話をチェックするんだ」 マイケル「もう、やったよ。心配ないよ」 ドン「そうだったな」 マイケル「何だい? 心配かい? 大丈夫だよ。言っただろ。心配しないで」 ドン「ソニーが跡を継ぐと思ってた。フレドは、フレドは……。お前には、させたくなかった。わしは一生ファミリーを見てきた。裏の世界でだが……。どんな大物にも踊らされる事はなかった。わしの人生だ。悔いはない。だが、お前の時代は表へ出て人を操るべきだ。コルレオーネ上院議員……コルレオーネ知事……」 マイケル「僕はなるよ」 ドン「もう、わしは何もし…

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なぜ、マイケルはフレドを叱った程度のことでグリーンを非難したのか?  ―マイケル・コルレオーネに死美れる(15発目…

最初にBDの字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同BD収録の英語字幕を紹介する。英語字幕は実際の発音と違う場合もあるが、画面表示通りにしている。 ラスベガスのホテルの一室 【字幕】 モー・グリーンと交渉するマイケル(同席者は、フレド、トム・ヘイゲン、ジョニー・フォンテーン)。 マイケル「まるごと買う」 グリーン「買うって?」 マイケル「カジノにホテル。コルレオーネが買い取る」 グリーン「俺のものを買い取る? 何を寝ボケてる」 マイケル「君のカジノは赤字だ。我々に任せろ」 グリーン「赤字だと?」 マイケル「残念だが」 グリーン「勝手な事を言いやがって。困った時にフレドを預けといて今度は追い出す?」 マイケル「待てよ。預かったのはうちが融資したからだ。モリナリ・ファミリーが安全は保証したからな。さあ、ビジネスの話をしよう」 グリーン「結構だ。まずお前達は終わりだ。もうコルレオーネに力はない。ドンは病気だし、バルジーニにケツを追われてる。それが俺のホテルを買うだと。バルジーニとは付き合いがある。ホテルは渡さん」 マイケル「それで兄貴を殴ったのか」 フレド「あれは、いいんだ。モーに悪気はなかった。たまに頭にくるけど俺達は仲がいいんだ」 グリーン「仕事のためだ。ハッパをかけることもある。フレドの目を覚ましてやることも」 マイケル「兄貴の目を?」 グリーン「ウェイトレスといちゃついてた。客をほったらかしで当たり前だろ!」 マ…

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なぜ、マイケルは信頼できるはずのトム・ヘイゲンを外したのか?  ―マイケル・コルレオーネに死美れる(14発目の銃弾…

最初にBDの字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同BD収録の英語字幕を紹介する。英語字幕は実際の発音と違う場合もあるが、画面表示通りにしている。 マイケルがボスになってからの幹部会 【字幕】 ファミリーの幹部がドンの書斎に集まって議論する。 テッシオ「バルジーニの連中がうちの縄張りに。そのうち追い出されちまう」 マイケル「ガマンだ」 テッシオ「好きなようにやらせてもらう」 マイケル「耐えろ」 クレメンザ「わが身も大切だ。手下を増やすぞ」 マイケル「だめだ。奴に口実を作らせる」 テッシオ「ついていけん」 クレメンザ「(先代のドンに)いずれ我々にも新しいファミリーをと言いましたね。考えもしなかったがお許しを」 ドン「今はマイケルがボスだ。許可はマイケルが出す」 マイケル「我々がベガスへ移ったら君達の独立を許す。移ってからだ」 クレメンザ「いつです?」 マイケル「6ヵ月後」 テッシオ「(先代に)ゴッドファーザーがいなくなれば、俺達はバルジーニにやられちまう」 クレメンザ「とてもガマンできん。6ヵ月後じゃすでに奴らの天下だ」 ドン「わしの言葉を聞くか。信頼しとるな?」 クレメンザ「どんな時でも」 ドン「ならマイケルに協力を。いいな」 マイケル「君達の心配に対する答えは用意してある。今はそれしか言えん。カルロはネバダ育ちだ。移る時は右腕になってくれ。トムは相談役をやめてベガスで弁護士を。信頼してないわけじゃない。だが、…

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なぜ、ケイに求愛するマイケルの表情は冷たかったのか?  ―マイケル・コルレオーネに死美れる(13発目の銃弾)―

最初にBDの字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同BD収録の英語字幕を紹介する。英語字幕は実際の発音と違う場合もあるが、画面表示通りにしている。 アメリカに戻ったマイケルとケイの再会。 【字幕】 外で突然マイケルと出会うケイ。 ケイ「いつ帰ったの?」 マイケル「1年前だ。ずい分たつな。久しぶりだ」 散歩する二人。 マイケル「今、親父を手伝ってる。病気なんだ。とても悪い」 ケイ「嫌じゃなかったの? お父さんのようにはならないと言ったのに」 マイケル「親父は権力を持っている。権力のある者には責任がある。代議士も大統領も」 ケイ「おかしいわ。大統領が人を殺す?」 マイケル「君は変わらない。昔のようなやり方は終わりだ。親父も知ってる。これからは、すべて合法的にやっていく。本当だ。約束する」 ケイ「なぜ会いに来たの? 今頃……手紙も電話もさんざんしたわ」 マイケル「君が必要だ。愛してる」 ケイ「やめて」 マイケル「いや……結婚してくれ」 ケイ「遅すぎるわ」 マイケル「ケイ。何でも言ってくれ。今までの埋め合わせはする。大切な事だ。俺達が求めるのは、愛し合い、共に生き、子供を持つ。俺達の子を。ケイ。お願いだ。愛してる」 マイケルが車にケイを乗せる。 【吹き替え】 外で突然マイケルと出会うケイ。 ケイ「いつ帰ってきたの?」 マイケル「1年前に。ずい分になるね。会えてよかったよ」 散歩する二人。 …

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なぜ、マイケルは狭い庭でアポロニアに車の運転を教えていたのか?  ―マイケル・コルレオーネに死美れる(12発目の銃…

最初にBDの字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同BD収録の英語字幕を紹介する。英語字幕は実際の発音と違う場合もあるが、画面表示通りにしている。 コッポラ「 」とあるのは、フランシス・フォード・コッポラ監督著『The Godfather Notebook』からの引用である。 マイケルが住む屋敷の庭 【字幕】 アポロニアが乱暴に運転する車から降りるマイケル。 マイケル「英語を教えてる方が安全だ」 アポロニア「英語、知ってるわ」 そこへドン・トマシーノが乗った自動車が入ってくる。 マイケル「やあ、トマシーノ。町の様子は?」 アポロニアが近づき、トマシーノの頬にキスをする。 アポロニア「マイケルが運転を教えてくれたの。見てて。うまいのよ」 マイケル「町は?」 トマシーノ「若い連中は恩を知らん。状況は悪くなってる。ここも危険になってきた。シラクサの方へ移った方がいい。すぐにだ」 マイケル「何があった?」 トマシーノ「アメリカから悪い知らせが。兄さんのソニーが殺された」 アポロニアがクラクションを鳴らす。 アポロニア「早く、教えて」 【吹き替え】 アポロニアが乱暴に車を運転する。 アポロニア「ほら、上手でしょ!」 マイケル「危ない! 前見て、前! まったく! ぶつかる! 危ないってほら!」 降りるマイケル。 マイケル「ああ、怖い怖い。命がいくつあっても足りないよ」 アポロニア「なーに言っ…

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なぜ、アポロニアの父親へのマイケルの態度は偉そうだったのか?  ―マイケル・コルレオーネに死美れる(11発目の銃弾…

最初にBDの字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同BD収録の英語字幕を紹介する。英語字幕は実際の発音と違う場合もあるが、画面表示通りにしている。 コッポラ「 」とあるのは、フランシス・フォード・コッポラ監督著『The Godfather Notebook』からの引用である。 シチリアの某カフェ 【字幕】 アポロニアに出会った後でカフェを訪れ、屋外のテーブルに腰を落ち着けるマイケル一行。 ファブリツィオ「(店の主人に対し)この辺りの女だが、すげえ美人を見た。友達がイカれちまったんだ。悪魔だってシビれるよ。いい女だったよな。あの髪に、色っぽい口……」 主人「この辺りの娘はきれいだが、堅いよ」 ファブリツィオ「紫色の服を着てた。リボンも紫だった。ギリシャっぽい感じだったな。知ってるかい?」 主人「ここには、そんな娘はおらん」 店内に戻り、わめき散らす主人。 ファブリツィオ「なるほどな」 マイケル「どうした?」 ファブリツィオが店内をうかがう。 ファブリツィオ「行こう。あの男の娘だ」 マイケル「呼んでくれ。早く」 主人を呼び戻すファブリツィオ。 マイケル「ファブリツィオ。通訳を。失礼は謝る。この国をよく知らないので。侮辱する気はなかった。私はアメリカ人でここに隠れてる。名はマイケル・コルレオーネ。俺を売れば、いい金になる。娘は父親を失うがな。彼女と結婚したい。娘さんに会いたい。許しを……。勝手な事はしない。ご家族と一緒に」…

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なぜ、マイケルは遠くまで歩くまねをシチリアでしていたのか?  ―マイケル・コルレオーネに死美れる(10発目の銃弾)―

最初にBDの字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同BD収録の英語字幕を紹介する。英語字幕は実際の発音と違う場合もあるが、画面表示通りにしている。 コッポラ「 」とあるのは、フランシス・フォード・コッポラ監督著『The Godfather Notebook』からの引用である。 シチリアに逃亡中のマイケル 【字幕】 マイケルが護衛の2人とハイキング中、車が近くに止まり、庇護者のドン・トマシーノが姿を見せる。 トマシーノ「なぜ、こんな遠くまで? 何かあったら、私が困る」 マイケル「彼らがついてる」 トマシーノ「だが、危険だ。ソニーから連絡が入ったよ。敵がここを見つけた」 マイケル「いつ帰れるか言ってたかい?」 トマシーノ「まだだ。しばらくのガマンだよ。これから、どこへ?」 マイケル「コルレオーネ村だ」 トマシーノ「じゃあ、この車で」 マイケル「歩くよ」 トマシーノ「気をつけてな」 首をひねるトマシーノ。 【吹き替え】 マイケルが護衛の2人とハイキング中、車が近くに止まり、庇護者のドン・トマシーノが姿を見せる。 トマシーノ「マイケル、どうしてこんな遠くまで来たんだね? 私はあんたを預かってる責任がある」 マイケル「ええ、ボディガードもついてますから」 トマシーノ「それにしても出歩くのは危険だ。ちょうどニューヨークの兄さんから知らせがあってな。この居場所が敵にばれたって」 マイケル「他に何か言…

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なぜ、トイレから戻ったマイケルはすぐに撃たなかったのか?  ―マイケル・コルレオーネに死美れる(9発目の銃弾)―

最初にBDの字幕と吹き替えを、次に本文を、最後に同BD収録の英語字幕を紹介する。英語字幕は実際の発音と違う場合もあるが、画面表示通りにしている。 コッポラ「 」とあるのは、フランシス・フォード・コッポラ監督著『The Godfather Notebook』からの引用である。 レストランでのソロッツォとの会談 【字幕】 ソロッツォ「悪かった」 マイケル「いえ」 ソロッツォ「親父さんがあんなことになったのは仕事が原因だ。俺は彼を尊敬してる。だが彼の考えは古すぎてな。俺が名誉を重んじる男だと分かってほしい」 マイケル「言われなくてもよく分かってる」 ソロッツォ「そうか? 俺はタッタリアを助けたんだ。まっとうな取り決めを作れるだろう? 平和的にな。些細なことは忘れて」 マイケル「そうだが……」 ソロッツォ「何だ」 マイケル「何と言うか……」 *ここまでの会話はイタリア語。以降は英語。 マイケル「ともかく一番大切なのは、二度と親父に手を出さないという保証だ」 ソロッツォ「俺が保証を? 俺こそ追われる身だ。あまり買いかぶらんでくれ。休戦協定を結びたい」 マイケル「トイレに行く。いいか?」 マクラスキー「仕方あるまい」 立ち上がったマイケルの体を調べるソロッツォ。 マクラスキー「銃は持ってない」 ソロッツォ「すぐ戻れ」 マクラスキー「心配するな」 トイレから戻って着席するマイケル。 *以下、またイタリア語。 ソロッ…

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